更新日 2025.05.01

トラック予約受付システムの業界別事例を紹介。11業界の事例に見る成功のポイントとは

トラック予約受付システムの業界別事例を紹介。11業界の事例に見る成功のポイントとは

荷待ち時間の短縮のために、トラック予約受付システム(バース予約受付システム)の導入を行政は推奨しています。そして、ドライバーの長時間待機の解消や物流拠点の業務効率を上げるため、多くの企業が導入を進めています。

本記事では、シェアNo.1(*1)のトラック予約受付システム MOVO Berthを提供するHacobuが、システム導入における業界別の成功事例について解説します。

これから導入を検討する方にとって、現場レベルのリアルな改善内容と成功要因を把握できる内容となっていますので、ぜひご覧ください。

※事例は記事公開時点の情報です。

目次

自動車業界におけるトラック予約受付システム活用の成功事例

高精度なダイヤ運用とドライバーの心理的安心を両立:株式会社デンソー

自動車業界では、製造拠点ごとに定まった生産・輸送ダイヤに基づいたバース運用が行われていますが、アナログ管理ではその精度に限界があります。株式会社デンソーでは、グループ全体での輸送効率化と、ドライバーの負担軽減の両立を目指して、MOVO Berthを導入。精度の高い輸送ダイヤの実現と心理的安心の確保を実現しました。

  • 課題:輸送ダイヤとバース計画表に乖離があり、ドライバーの早着・長時間待機が常態化
  • 施策:MOVO Berthにより到着・荷役時間の可視化
  • 効果:荷待ち時間が30分未満に短縮/ドライバーのストレス軽減/輸送精度が向上

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建設・建材業界におけるトラック予約受付システム活用の成功事例

30拠点一斉導入で社内改革を加速:YKK AP株式会社

建材業界では、出荷量の多さと拠点数の多さから、バース管理の統一が課題となります。YKK APでは、トラック・物流Gメンの調査を機に、全社横断でMOVO Berthの導入を推進。30拠点への短期導入を成し遂げ、業務効率とデータ集計の標準化に成功しました。

  • 課題:滞在時間の把握ができず、集計作業も負荷に
  • 施策:トラック・物流Gメン調査を契機に、30拠点でバース予約導入プロジェクトを発足
  • 効果:2時間超の荷待ちがほぼゼロ/集計作業時間80%削減/全社での標準化を実現

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バース管理のデジタル化と改善活動の加速:株式会社LIXIL物流

LIXIL物流では、ホワイトボードで管理されていたバース運用が属人化し、改善の指標が見えづらいという課題を抱えていました。MOVO Berthの導入により、データの可視化と現場改善が同時に進み、日々の業務時間も大幅に削減されました。

  • 課題:ホワイトボードによるアナログ管理でデータ蓄積できず
  • 施策:滞在時間の可視化とバース管理のデジタル化
  • 効果:現場改善活動が加速/1日160分の業務時間削減を実現

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日用品業界におけるトラック予約受付システム活用の成功事例

完全自動化倉庫との連携でホワイト物流を体現:花王株式会社

日用品メーカーである花王は、生産と物流の統合管理を目指す中で、豊橋工場に完全自動化倉庫を新設。MOVO BerthをWCSやナンバー認証システムとAPI連携することで、場内の物流オペレーションを自動化し、トラックの荷待ち時間最小化と現場生産性の最大化を実現しました。

  • 課題:工場内の誘導や荷揃えに課題。場内滞在の長さが問題に
  • 施策:自動化倉庫とMOVO Berth・車両認証システム・WCSをAPI連携
  • 効果:トラックの滞在時間20分へ短縮/完全自動化と人手作業の融合

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化学・資源業界におけるトラック予約受付システム活用の成功事例

FAX撤廃・残業削減・荷待ちゼロの三重奏:東ソー物流株式会社

化学品を取り扱う現場では、安全性と効率性の両立が求められます。東ソー物流では、FAXや紙による属人的な運用と長時間の荷待ちが課題に。MOVO Berthと配車受発注・管理サービスのMOVO Vista(ムーボ・ヴィスタ)を併用することで、バース運用と手配業務の両方をデジタル化し、目覚ましい業務改革を実現しました。

  • 課題:紙・FAXのアナログ運用、属人化、残業の多さ
  • 施策:MOVO Berth+MOVO Vista導入で、バース予約と輸送手配を同時にデジタル化
  • 効果:月400枚の紙削減/荷待ち月1,250時間削減/時間外労働の抑制

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食品業界におけるトラック予約受付システム活用の成功事例

作業時間半減・可視化によるスムーズな受入対応:森永乳業株式会社

温度管理が厳しく求められる食品業界では、トラックの荷待ち時間や作業準備の遅れが品質にも影響します。森永乳業では、MOVO Berthの導入により、事前準備が可能になり、受入作業の効率が大幅に向上。ドライバーと庫内作業者の双方にとって快適な調達物流を実現しました。

  • 課題:手作業の時間集計と車両集中による2時間以上の荷待ち
  • 施策:MOVO Berth導入で事前準備と作業計画の見える化
  • 効果:受入作業時間50%削減/集計時間ゼロを実現/残業削減

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小売・流通業界におけるトラック予約受付システム活用の成功事例

KPI統一による全センター最適化:株式会社スギ薬局

小売業界では、センター間での運用格差が課題になることも。スギ薬局では、全国16センターにMOVO Berthを導入し、全拠点共通のKPIで荷待ち時間管理を徹底。バースの稼働状況をリアルタイムで把握し、品質と効率を両立する体制を確立しました。

  • 課題:センターごとの対応バラつき/長時間待機
  • 施策:MOVO Berthを16拠点で導入し、共通KPI管理を実現
  • 効果:2時間以上の荷待ちを10分の1に削減/KPI項目のうち「30分以上待機」は0.34%に

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倉庫業界におけるトラック予約受付システム活用の成功事例

一括導入で時間外費用30%削減:川西倉庫株式会社

複数の現場業務を並行して進める倉庫業界では、作業効率とコストのバランスがカギになります。川西倉庫では、バース管理と配車を同時にデジタル化することで、属人業務を削減。トラックの荷待ちが解消され、庫内作業の残業も大幅に減りました。

  • 課題:属人化・FAX運用/トラックの集中来場による残業発生
  • 施策:MOVO Berth+MOVO Vista導入で、バース予約と輸送手配を同時にデジタル化
  • 効果:手配業務の省力化/時間外費用を約30%削減/庫内作業の平準化

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家電・エレクトロニクス業界におけるトラック予約受付システム活用の成功事例

受付業務を半減・現場の生産性向上:SBS東芝ロジスティクス

ドライバーが受付階まで移動する必要があるなど、非効率な運用が課題となっていたSBS東芝ロジスティクス。MOVO Berthの導入によって、受付体制が半分に削減され、現場の切替時間も短縮。月間420時間の業務時間削減を実現しました。

  • 課題:受付の手作業による業務ロス・ドライバーの長時間待機
  • 施策:MOVO Berth導入により車両切り替え時間の短縮
  • 効果:受付工数を半減/月420時間の業務時間削減

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アパレル業界におけるトラック予約受付システム活用の成功事例

荷待ち時間を半減・人員配置も最適化:株式会社アダストリア

アパレル業界では、月初に納品が集中し、荷待ちが発生しやすい構造があります。アダストリアでは、物量の多い2拠点にMOVO Berthを導入。着車時間の調整が可能になり、スタッフ配置も最適化。クレームも減少しました。

  • 課題:月初の車両集中で長時間待機/人員の配置が場当たり的
  • 施策:MOVO Berthを2拠点に導入し、着車データを可視化
  • 効果:荷待ち時間38分→18分に短縮/予約に応じた人員配置が可能に

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印刷・出版業界におけるトラック予約受付システム活用の成功事例

大規模SKUでも回る現場力を可視化:日本出版販売株式会社

出版流通の現場では、扱う商品数が膨大なため、トラックの荷待ちや混雑が発生しやすい状況でした。日本出版販売では、MOVO Berthにより着車とバース利用状況を可視化し、作業配置を改善。生産性向上と荷待ち削減を同時に実現しました。

  • 課題:SKU数の多さにより、入荷待機が常態化
  • 施策:MOVO Berth導入でダイヤ改善・バース運用可視化
  • 効果:荷待ち時間が1〜2時間→30分に短縮/人員配置の適正化

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製油業界におけるトラック予約受付システム活用の成功事例

在庫保管効率の改善と外部コスト削減:株式会社J-オイルミルズ

食用油を扱うJ-オイルミルズでは、車両の到着管理や工場内の保管効率に課題がありました。MOVO Berth導入により、荷待ちをゼロにしつつ、在庫配置の効率化を実現。受付もタブレット化され、DXが一気に進みました。

  • 課題:工場内混雑・紙管理・外部倉庫費用の増加
  • 施策:MOVO Berthで着車把握・受付電子化・データ分析を推進
  • 効果:ターゲット品目で荷待ちゼロ/在庫配置の効率化/外部倉庫費用削減

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トラック予約受付システムが物流改革の“第一歩”であり起点となる

本記事では、トラック予約受付システムの導入事例を、11の業界にわたってご紹介しました。

各企業の事例から、「荷待ち削減」や「業務効率化」といった短期的な効果にとどまらず、現場から経営レベルまで波及する持続的な変化が起こっていることが見て取れます。

中でも重要なのは、部門や業種を問わず、「物流の見える化」が全体最適の起点になるということです。予約・受付・バース管理を一元化することで、現場が整い、現場が変われば、企業全体が変わっていきます。

MOVO Berthを導入された企業の多くが、「最初は課題が漠然としていたが、可視化によって問題が明確になり、改善が加速した」と語っています。ドライバーの働き方改革や物流DXに取り組みたい方は、MOVO Berthの導入事例やサービス紹介資料をご活用ください。

トラック予約受付サービス(バース予約システム) MOVO Berth

MOVO Berth(ムーボ・バース)は、荷待ち・荷役の削減や生産性向上を実現できるシェアNo.1のトラック予約受付システムです。

既存の運用にマッチする豊富な機能と専任担当者による豊富なノウハウを活かした導入支援によって、運用定着まで伴走します。

資料ダウンロードはこちら

※1 出典 デロイト トーマツ ミック経済研究所『スマートロジスティクス‧ソリューション市場の実態と展望【2024年度版】』https://mic-r.co.jp/mr/03240/ バース管理システム市場の売上⾼および拠点数におけるシェア

著者プロフィール / 菅原 利康
株式会社Hacobuが運営するハコブログの編集長。マーケティング支援会社にて従事していた際、自身の長時間労働と妊娠中の実姉の過労死を経験。非生産的で不毛な働き方を撲滅すべく、とあるフレキシブルオフィスに転職し、ワークプレイスやハイブリッドワークがもたらす労働生産性の向上を啓蒙。一部の業種・職種で労働生産性の向上に貢献するも、物流領域においてトラックドライバーの荷待ち問題や庫内作業者の生産性向上に課題があることを痛感し、物流領域における生産性向上に貢献すべく株式会社Hacobuに参画。

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