上場企業 約3,900社・6年分の有報で読み解く、物流の「経営アジェンダ化」物流キーワードの変遷から、経営の“焦点”を読む
物流の2024年問題、改正物流効率化法によるCLO(物流統括管理者)選任の義務化、GXやScope3への対応と、物流をめぐる動きが続いています。「物流が現場の話から経営の話になった」という言葉は、ここ数年、さまざまな場面で聞かれるようになりました。
一方で、物流が実際にどの程度経営の議題として扱われ、どのような文脈で語られているのかを、データで確かめられる機会は多くありません。
そこで今回、上場企業の有価証券報告書(2020年〜2025年の6年分、各年約3,900社)を対象に、物流や経営変革に関わる約80のキーワードが「何%の企業の有報に登場したか」を物流DXコンサルティングのHacobu Strategyが集計しました。
Hacobu Strategyは、物流データの分析を起点に、戦略立案から実行までを支援する物流DXコンサルティングです。本分析も、日々の支援のなかで向き合っている「経営における物流の位置づけ」を、客観的なデータで確かめる目的で実施しました。
エグゼクティブサマリー
- 「物流」の出現率は6年間5〜6割で安定しており、変化は個別のキーワードに現れている
- 「サプライチェーン」は26.0%から48.5%へと約半数の企業に拡大し、「レジリエンス」は約13倍に、「人手不足」は2021年を底に増加が続き、2020年比 約1.5倍の27.5%へ
- 「AI」は60.3%で初の6割超となり、変化が特に大きいESG領域では「脱炭素」が約15倍の45.4%に、「Scope3」は1社から477社に
- 「CLO」への言及は39社から82社へ約2.1倍と、少数ながら2026年4月の選任義務化を前に増加が続く
- 課題対応では「可視化」が6.3%から24.4%(約3.9倍)へ急伸する一方、「データ連携」は3.5%にとどまる
目次
分析の概要
| 対象 | 期間 | 分析対象社数 | キーワード | 指標 |
|---|---|---|---|---|
| EDINET(電子情報開示サービス)から取得できた上場企業の有価証券報告書 | 2020年〜2025年(6年分) | 各年約3,900社 2020年 3,801社2021年 3,856社/2022年 3,890社/2023年 3,930社/2024年 3,943社/2025年 3,918社 | 83語 | 出現率=該当企業数÷分析対象企業数 |
なお、本記事で提示するグラフと分析数値は、すべて上記の集計によるものです。文中で政府統計など公的資料を参照した箇所は、それぞれ該当箇所に出典を記載しています。
※本分析は単語の出現有無をカウントしたものであり、文脈・重要度・ポジティブ/ネガティブは考慮していません。また、同表記の別概念(例:CLO=Chief Legal Officer)が混入している可能性があります。※分析対象は、取得した上場企業の有価証券報告書のうちキーワード分析が完了したものです(例:2020年は取得3,804件のうち3,801社。2024年・2025年は取得分すべてを分析済)。
① 物流基本用語|「物流」の出現率は5〜6割で“安定”している
▼ 図1:物流基本用語の出現率推移(「物流」「倉庫」)

| 2020年 → 2025年(出現率) | |
|---|---|
| 物流 51.3% → 56.1% +4.8pt/ほぼ横ばい | 倉庫 34.6% → 35.5% +0.9pt/ほぼ横ばい |
この6年間、有報に「物流」が登場する企業の割合は、5〜6割の間でほぼ安定しています。「倉庫」に至っては、34〜35%台からほとんど動いていません。
以降では中身に着目し、どのようなキーワードが伸びているのかを見ていきます。
② 社会情勢|「サプライチェーン×レジリエンス」への視座の移動と、人手不足の増加
▼ 図2:社会情勢関連の出現率推移(「人手不足」「労働力不足」「サプライチェーン」「レジリエンス」)

| 2020年 → 2025年(出現率) | ||
|---|---|---|
| サプライチェーン 26.0% → 48.5% +22.5pt | レジリエンス 1.3% → 17.2% 約13.4倍 | 人手不足 17.8% → 27.5% 2021年に11.1%まで低下後、3年連続上昇 |
| 労働力不足 5.1% → 10.2% 約2.0倍 | ドライバー不足 0.8% → 1.6% 約1.9倍 | 2024年問題 0% → 5.8% 2024年に9.5%まで増加後、減少 |
物流単体から、サプライチェーン全体・レジリエンスへ
「サプライチェーン」は26.0%から48.5%へと約半数の企業に広がり、「レジリエンス」に至っては1.3%から17.2%へと約13倍になりました。
事業の継続性をどう確保するかが問われるなかで、物流も単体の機能としてではなく、調達から販売までの供給網全体の一部として捉え直されていることがうかがえます。
「人手不足」は2021年を底に4年連続で増加、2020年比でも約1.5倍
「人手不足」の出現率は、2020年の17.8%から2021年に11.1%まで低下した後、4年連続で上昇し、2025年には27.5%(2020年比 約1.5倍)になりました。「労働力不足」も6年でほぼ倍増しています。
▼ 図3:「ドライバー不足」「2024年問題」の出現率推移

「ドライバー不足」は増加が続き、「2024年問題」への対応は引き続き必要
「ドライバー不足」と明記する企業は2025年でも1.6%(63社)と、社数としては少ないものの、6年で約1.9倍と一貫して増加しています。
「2024年問題」は2022年に0.4%で登場し、2023年2.9%、2024年9.5%と一気に増えた後、2025年には5.8%へと減少しました。
一方で、同じ時期に「人手不足」は増え続けており、引き続き対応が求められる状況が続いています。
NX総合研究所の試算では、対策を講じなければ2030年度に34.1%の輸送能力が不足するとされていました。その後の官民の対策で約14%分は概ね克服されたものの、国土交通省の検討会による2026年3月の再検証では、なお平均約7%〜最大約25%の不足が生じうるとされています。また、トラックドライバーの労働時間は全産業平均より約2割長く、年齢構成も若年層・高齢層が少ないとされています(国土交通省ほか資料)。「人手不足」が有報で増え続ける背景には、この構造があると考えられます。
出典:国土交通省港湾局「物流の2024年問題に向けた次世代高規格ユニットロードターミナルの検討について」(交通政策審議会 第88回港湾分科会 資料4)(https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001617823.pdf)/経済産業省・国土交通省・農林水産省「我が国の物流を取り巻く現状と取組状況」(第1回 持続可能な物流の実現に向けた検討会 資料2)(https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/content/001514680.pdf)/国土交通省「2030年度に想定される輸送力不足への対応方針(「2030年度に向けた総合物流施策大綱に関する検討会」提言 資料1-1)」(https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/content/001984794.pdf)
ドライバー不足への打ち手は、一社では完結しない
ドライバー不足への対応としては、担い手を増やす方向と、輸送の効率化が挙げられます。
前者であれば、待遇や労働環境の改善です。適正運賃の収受に向けた取引適正化や、時間外労働の上限規制(2024年4月適用)など、制度面の後押しも始まっています。後者であれば、積載効率の向上(帰り荷の活用や共同配送)と、荷待ち・荷役時間の削減です。こちらは改正物流効率化法で、荷主・物流事業者が取り組むべき事項として制度化されました。政府が2023年にまとめた「物流革新に向けた政策パッケージ」でも、2024年度に想定される輸送力不足14%を埋める施策として、積載効率の向上、荷待ち・荷役の削減、再配達削減が有効であると示しています。
ただし、これらの打ち手はどれも一社では完結せず、企業横断での取り組みが必要です。賃金の原資となる運賃は荷主との取引で決まり、積載効率は他社の荷物と組み合わせなければ上がらず、荷待ち時間の削減には荷主・着荷主側の業務改善が重要になります。
出典:国土交通省「「物流革新に向けた政策パッケージ」の取組状況について(資料1)」(https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/content/001725232.pdf)/国土交通省「5分でわかる物流効率化法の改正のポイント|「物流効率化法」理解促進ポータルサイト」(https://www.revised-logistics-act-portal.mlit.go.jp/5minutes/)
③ AI|出現率は初の6割超。生成AIは3年で0%→16%へ
▼ 図4:AI関連の出現率推移(「AI」「生成AI」)

| 2020年 → 2025年(出現率) | |
|---|---|
| AI 40.8% → 60.3% 初の6割超 | 生成AI 0% → 16.1% 2023年1.8% → 2024年9.7% → 2025年16.1% |
「AI」の出現率は2025年に60.3%と、初めて6割を超えました。上場企業のおよそ5社に3社の有報に、AIが登場している計算です。
生成AIの伸びはさらに急です。2022年まで0%だったものが、2023年に1.8%で登場し、2024年9.7%、2025年16.1%(631社)と、3年でゼロから16%まで増えました。AIが技術の話題としてではなく、経営課題として有報に記載されるようになりました。
④ ESG|脱炭素は約15倍、Scope3は「ほぼゼロ」から12%へ
▼ 図5:ESG関連の出現率推移(「ESG」「脱炭素」「CO2削減」「Scope3」「カーボンニュートラル」「モーダルシフト」)

| 2020年 → 2025年(出現率) | ||
|---|---|---|
| ESG 7.9% → 31.1% 約4.0倍 | 脱炭素 3.0% → 45.4% 約15.4倍 | カーボンニュートラル 0.3% → 36.8% 2021年に10.3%へ急伸 |
| CO2削減 1.3% → 11.0% 約8.7倍 | Scope3 0.03% → 12.2% 1社 → 477社 | モーダルシフト 0.5% → 2.6% 約5.2倍/打ち手としては依然小さい |
ESG関連は、本分析のなかでも変化が特に大きい領域でした。特に「カーボンニュートラル」は2020年の0.3%から2021年に10.3%へと一気に増え、2025年時点で36.8%です。「脱炭素」は約15倍の45.4%に達しています。
2021年6月に改訂されたコーポレートガバナンス・コードが、プライム市場上場会社に気候変動開示の充実を求めたことも、有報内での言及増加の背景として考えられます。ESGは、取り組む企業が任意で発信するテーマから、上場企業として説明責任を負う開示事項へと変わりました。
出典:株式会社東京証券取引所「改訂コーポレートガバナンス・コードの公表」(https://www.jpx.co.jp/news/1020/20210611-01.html)
物流と関係が深いScope3
Scope3は2020年に0.03%(1社)だったものが、2025年には12.2%(477社)まで増えました。
Scope3はサプライチェーン全体の間接排出であり、物流領域もカテゴリ4「輸送・配送(上流)」に位置付けられ、排出量の開示対象となりました。
課題認識45%、打ち手2.6%:残されたギャップ
一方で、「脱炭素」が45.4%まで来ているのに対し、輸配送の削減策である「モーダルシフト」は2.6%にとどまり、約17倍のギャップがあります。
多くの企業が課題として認識する一方で、物流領域での具体的な打ち手はこれから決める段階にあるため、今後数年で動きが大きくなる可能性があります。
国土交通省の集計によると、2024年度の日本全体のCO2排出量9億7,148万トンのうち、運輸部門は1億8,719万トンで19.3%。そして運輸部門の37.8%が貨物自動車です。日本全体で見ると7.3%にあたります。
同じく国土交通省のデータによると、1トンの貨物を1km運んだときのCO2排出量は、営業用の貨物車が195g、船舶が41g、貨物鉄道が19gです(2024年度実績)。輸送機関のなかではトラックの排出量が多く、貨物鉄道はその約10分の1になります。
このことから、物流におけるCO2排出量削減の打ち手としては、トラックの走行を減らすことが重要になると考えられます。方法のひとつとして挙げられるのが、トラックが運んでいた荷物を鉄道や船舶へ移すモーダルシフトです。また、走行そのものを減らすアプローチとして、共同配送や帰り荷の活用といった積載効率の向上も有効な手段です。
出典:国土交通省「運輸部門における二酸化炭素排出量」(https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/environment/sosei_environment_tk_000007.html)/国土交通省「環境面から見た貨物鉄道輸送」(https://www.mlit.go.jp/tetudo/tetudo_tk2_000016.html)
経営においてESG対応とコスト削減は、しばしばトレードオフとして語られます。ただ、積載効率を上げて物流コストとCO2排出量を同時に下げるなど、輸配送の設計そのものを見直す領域に限れば、この二つは同じ方向を向きます。
ここでも起点になるのはデータです。どのように共同化を実現すればコストとCO2の両方に効くのかは、運行実績のデータがなければ設計できません。
出典:共同輸配送とは?メリット・デメリットや課題を解説:https://hacobu.jp/blog/archives/1354
⑤ CLO|言及企業は39社から82社へ、2022年から着実に増加している
▼ 図6:「CLO」の出現率推移

| 2020年 → 2025年(出現率) | |
|---|---|
| CLO 39社 → 82社 2021年に微減後、2022年から4年連続増加 | 物流統括管理者 0社 → 4社 2025年に初出現 |
改正物流効率化法で選任が義務づけられたCLO(物流統括管理者)についても見ておきます。
この数値には注意点があり、過去のCLOは、Chief Legal Officer(法務責任者)をカウントしている可能性が高く、この数値をそのまま物流のCLOとして読むことはできません。
ただし、2023年57社 → 2024年76社 → 2025年82社という直近の増加分については、改正物流効率化法を踏まえたCLO設置の動きが、有報にも現れ始めた可能性があります。「物流統括管理者」という語も、2025年に初めて4社で登場しました。
⑥ 課題への対応|自動化・省人化の土台として伸びる「可視化」
▼ 図7:課題対応関連の出現率推移(「自動化」「省人化」「可視化」「データ連携」)

| 2020年 → 2025年(出現率) | |
|---|---|
| 自動化 20.9% → 28.7% +7.8pt | 省人化 7.9% → 14.2% 約1.8倍 |
| 可視化 6.3% → 24.4% 約3.9倍 | データ連携 1.6% → 3.5% 約2.3倍/水準としては依然として低い |
ここでは、物流がさまざまな経営課題の中で語られるようになった現状を踏まえて、課題への対応策を示すキーワードを見ていきます。
自動化は20.9%から28.7%、省人化は7.9%から14.2%と、どちらも着実に増加しています。
「可視化」は6.3%から24.4%へと約3.9倍になり、およそ4社に1社が有報で可視化に触れています。
物流における自動化や省人化には設備投資が伴い、先行して可視化による課題の整理が重要になります。物流拠点や作業工程ごとの情報を取得することで、改革の方針や優先順位を決めることが可能となります。
「可視化24.4%」に対して「データ連携3.5%」というギャップ
一方で、データ連携は3.5%にとどまっています。可視化との差は約7倍あります。
物流において、自社データの見える化の先にある、企業や拠点をまたいでつなぐデータ連携が、次の論点になると考えられます。
まとめ
- 「物流」という言葉の出現率はほぼ横ばいで推移する一方、サプライチェーン・レジリエンス・人手不足・ESG・AIといった、物流に関わる経営キーワードは大きく伸びました
- 伸びたのは「物流」という言葉そのものではなく、物流に関わる経営テーマの側でした。物流への関心が、こうした経営アジェンダを通じて広がっている可能性があります
- 課題を示すキーワードに比べ、対応策を示すキーワード(モーダルシフト・データ連携)はまだ小さく、今後の動向に注目していきたいです
Hacobuの取り組み
最後に、本記事で見てきた論点に関わるHacobuの取り組みを紹介します。
物流DXコンサルティング「Hacobu Strategy」
関連テーマ:可視化を起点とした課題整理(⑥)、一社では完結しない打ち手の設計(②)、脱炭素と効率化の同時実現(④)
本記事の分析を行ったHacobu Strategyは、物流データに基づく戦略立案から実行までを支援する物流DXコンサルティングです。本記事で見てきたとおり、物流は「可視化」までは進みつつも、モーダルシフトやデータ連携といった打ち手はまだ緒についたばかりです。Hacobu Strategyは、物流DXツール「MOVO」に蓄積された運行実績データや各社の物流データを分析し、拠点・輸送ネットワークの再設計、共同輸配送の実現可能性検証、CLO体制の立ち上げ支援などを行っています。以降で紹介する九州エリアの共同輸配送実証や、秋田県の青果物物流効率化実証も、その取り組みの一例です。
物流DXツール「MOVO」
関連テーマ:可視化・データ連携の前提となる「アナログデータのデジタル化」を担うツール(⑥)
Hacobu提供の物流DXツール MOVOは、アナログで管理されていたデータの記録・可視化を実現します。日本企業の物流データは、現場で暗黙知的に管理され標準化されていないものが、まだ多く残っています。可視化の前提として「アナログデータのデジタル化」を進めることが、拠点や企業をつないだデータ連携への第一歩と考えます。
出典:Hacobu、生成AIが帳票を物流データ化するAI-OCR「MOVO Adapter」提供開始。物流領域のFAX・紙業務を起点からデジタル化(https://hacobu.jp/news/18578/)、MOVO Adapter:https://hacobu.jp/movo-adapter/
企業の壁を越えて課題を持ち寄る場:未来の物流共創会議
関連テーマ:一社では完結しない打ち手(②)、AI活用(③)、CLOの実務を企業横断で議論する場(⑤)
Hacobuは2022年から、企業間の協調を促進し、企業の枠を超えた物流効率化を実現するために、荷主企業のCLO・物流リーダーが集まる「未来の物流共創会議」を開いています。
②で見たような企業横断で取り組みが必要な課題の議論や、物流におけるAI活用をテーマにしたセッションを行っています。
出典:Hacobu、物流変革を担うCLO・物流リーダー21名が集う「第6回 未来の物流共創会議」を開催。共同輸配送とAI活用、その実現に向けた課題を議論(https://hacobu.jp/news/19863/)
企業をまたいだ共同配送事例
関連テーマ:積載効率の向上(②)、脱炭素の実装(④)、企業をまたぐデータ連携で設計(⑥)
企業をまたぐ「データ連携」は、すでに取り組みが始まっています。
福岡・佐賀では、小売業と物流事業者が参加する「九州物流研究会」とHacobuが、エリアをまたいだ共同輸配送の実証を進めています(小売業4社、物流事業者2社が参加)。対象は、メーカー500社以上、小売物流センター11カ所(常温品目)、小売店舗385カ所以上。組み合わせのパターンは約200万通りに及びます。
この規模の共同配送を実現するために、各社が共通で利用するMOVOに蓄積された入出荷時間や拠点、経路といった実際のデータを統合・分析し、実行可能な配送パターンを絞り込むというアプローチをとっています。
出典:イオン九州など小売6社とHacobu、共同輸配送の実証開始。約200万通りのルート候補を解析し、人手不足と環境負荷に挑む(https://hacobu.jp/news/17880/)
可視化が成果につながった先行事例
関連テーマ:輸送能力の不足が大きいとされた領域(②)、可視化を起点に輸送体制の見直し(⑥)
データの可視化を起点とした輸送体制の見直しが、実際に成果へつながることを示す実例もあります。国土交通省・秋田県トラック協会等が2021年度から取り組む「首都圏向け青果物の物流効率化 実証実験」です。Hacobu Strategyもコンサルティングパートナーとして3年連続で参画しました。
秋田県内では、各JA集出荷拠点間の距離が長く集荷に時間がかかるうえ、納品先である首都圏の卸売市場までは約600kmありました。そこに荷役作業時間と待機時間が加わり、ドライバー1日の拘束時間が長時間に及んでいました。
実証では、2021〜2022年度に「幹線便」と「集荷便」を分離し、2023年度は「集荷・幹線便」と「直送便」の2つの輸送手段を組み合わせ、パレット運用の最適化や出荷情報連携の早期化・精度向上にも取り組まれました。そのプロセスでは、Hacobuの物流DXツール「MOVO」で運行ルートやハブ拠点・市場への到着時間を可視化しています。
出典:秋田県トラック協会、国土交通省等が取り組む「首都圏向け青果物の物流効率化 実証実験」に、3年連続参画(https://hacobu.jp/news/6750/)/Hacobu、国交省・秋田県トラック協会等とセミナー開催『農業版「物流DX」の最適解』〜「青果物の物流効率化実証実験」成果を初公開!(https://hacobu.jp/news/6518/)
青果物の輸送は、2024年問題の影響試算で「農産・水産品出荷団体」の不足する輸送能力が32.5%と、全業界で最も大きいとされた領域です(次点は特積み23.6%、元請の運送事業者12.7%)。輸送能力の不足が大きいとされた領域で、可視化とデータに基づく見直しが成果につながったことになります。
出典:株式会社NX総合研究所 大島弘明「「物流の2024年問題」の影響について(2)」(第3回 持続可能な物流の実現に向けた検討会 資料。国土交通省サイト掲載)(https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/content/001583917.pdf)
Hacobuは「運ぶを最適化する」をミッションに掲げ、物流DXツール「MOVO」と物流コンサルティング「Hacobu Strategy」を通じて、Data-Driven Logistics® の実現に取り組んでいます。物流の可視化やデータ活用、共同輸配送の検討などでお困りのことがあれば、お気軽にご相談ください。
(→ 資料ダウンロード/お問い合わせ導線を挿入)
本分析にあたっての注記
・本分析は有価証券報告書内での単語の出現有無をカウントしたものであり、文脈・重要度・ポジティブ/ネガティブは考慮していません。
・「CLO」など、同表記の別概念(Chief Legal Officer 等)が含まれている可能性があります。
・一部キーワード(持続可能性・物流課題・供給体制・温室効果ガス・物流統括役員)は2025年のデータが未取得のため、本記事では使用していません。
・出現率=当該キーワードを含む有報を提出した企業数 ÷ 各年の分析対象企業数。
・本記事の見出し・グラフ・分析数値は、すべて上記の有報キーワード集計に基づきます。
・本文中で国土交通省・経済産業省・農林水産省・東京証券取引所の公表資料を参照した箇所は、参考情報として出典を各該当箇所に記載しています。
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