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輸送コストの削減方法

輸送コストとは

トラックなどによる輸送コストです。入荷側、出荷側、社内転送などの車両の費用が含まれます。これは物流に関わるコストの約60%を占めると言われ、企業の利益に影響を与えやすい費目です。
輸送コストの削減策として初めに考え付くのは、運送会社との料金交渉だと思います。 しかし、それには限界がありますし、根拠なき値下げ交渉は避けた方が良いでしょう。コスト削減のためには運送を効率化する方法を考えなければなりません。しかし、昨今ドライバーの人手不足などによって、運送費が上昇しています。

輸送コストの内訳

運送会社へ支払う輸送コストの中には、附帯業務という運送の前後にドライバーが行わなければならない作業の費用も含まれています。ドライバーは荷物の積み地で荷造りや検品、荷卸し地では入荷仕分けや棚入れなどを行うことがあります。これらの作業にかかる費用は運賃とは別となります。また、入出荷の待ち時間も30分を超えるものは請求すべし、と標準貨物自動車運送約款が改正されました。

輸送コストの削減方法

事故防止対策の実施

輸送において最重要なのは安全性です。事故等に伴うコストを抑制することは担当者が最初に取り組むべきです。自動車運送事業にかかわる重大事故は、半数以上がドライバー起因であり、具体的には「運転操作不良(運転ミスや危険運転など)」や「健康状態」「積載物」などです。事故を発生させないために予防措置の導入、監視を検討する必要があります。

車両数/運行数/距離削減

既存の配送ルート、配車を見直していくことでトータルの車両数/運行数/距離の削減を図ります。実際の運行ルートは運送会社任せになっていることが多いですが、荷主としてもチェックしていくべきでしょう。

積載率の向上

簡単にいうと、トラックが満載に近づくように貨物を積載することです。トラックの積載率は直近では約40%まで低下していると言われています。フル積載になるように車両をコントロールするのが基本です。計画精度の向上、車格の調整、マテリアルハンドリング機器の標準化なども検討の余地があります。

空距離の削減

A地点からB地点に運ぶ積載率は高くても、B地点からA地点に戻る際の積載率が低いことがあります。片道運行契約への切り替えや共同配送の取り組みを検討し、空で走る距離をいかに縮めるかを検討します。

直送化

中間物流拠点を介さずに、産地やメーカーから直接商品を受け取ることを言います。直送化は在庫コスト削減、納期短縮のメリットがあります。

配送頻度(サービスレベル)の見直し

消費者ニーズの変化などから店舗向け配送などで多頻度小口配送が増えています。配送頻度を高めれば鮮度の高い商品の提供ができ、過剰在庫のリスクを減らすなどのメリットがある一方、配送コストや人件費の増加、ひいてはCO2の排出量の増加などにつながります。
メリット・デメリットを理解して、最適な配送頻度を設定する必要があります。

帰り便の利用

トラックは、通常、行きあるいは帰りの片道は必ず貨物を載せています。 しかし、 片道は空車で走ることが多いのです。 空車ということは運送料を得られないという ことなので、運送会社としては、空車で走らないようにするために貨物を探すこと が重要課題であり、多くの会社は少しくらい運賃を値引いてでも貨物を獲得しよう と考えています。 荷主の方は、そうした空車のトラックを探すことで支払運賃を下げることができます。

共同配送

一社で納品量が少ない場合において、他社と共同して配送することをいいます。積載率が上がることで配送コストが抑制できます。ただ、これまでのような同業他社との共同配送だけでなく、他業種との間での共同化を促進することが、更なる効果をもたらす可能性があります。

ミルクラン

同一地区内から複数の引き取りがある場合、引取先毎に小型 トラックを用意するのではなく、同地区全体の貨物を積載することができる大型車両一台で順番に引き取る方法のことです。 導入時の問題点は、引取順番、引取 時間の調整や大型車両が出入りできるかどうかなどが挙げられます。

配送管理システムを利用する

配送管理システムとは、配送状況を管理するITツールです。先に説明した車両の現在位置把握する動態管理や、積載率を鑑みた効率の良い配車計画を立案するシステムなどです。

Hacobuが提供するLogistics Cloud MOVOは、動態管理や配車管理を行うアプリケーション群です。
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