物流拠点における入退場管理の必要性とは?システム導入の効果と事例を解説
物流拠点の入退場管理とは、敷地に出入りする車両やドライバー、建屋に出入りする従業員・関係者の情報を記録し、管理することです。適切な管理は、防犯対策だけでなく、荷待ち時間の把握や受付業務の効率化にも役立ちます。
本記事では、入退場管理の必要性やシステムの種類、導入効果を事例とともに解説します。
なお、トラック予約受付サービス「MOVO Berth」は、来場予約から受付、バース割り当て、呼び出し、入退場・作業実績の記録までを一元管理し、荷待ち時間の削減や受付業務の効率化を支援します。
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目次
物流拠点における入退場管理の必要性
物流拠点の入退場管理は、防犯強化、物流の「2024年問題」や物流効率化法への対応、受付手続きの効率化に欠かせません。拠点内の人や車両の動きを正確に管理することは、物流全体の安全性と信頼性を支える基盤になります。
防犯・セキュリティの強化
物流拠点の入退場管理は、不審者や不審車両の侵入を防ぎ、商品や設備、従業員を守るために必要です。
物流センターや倉庫には、自社の従業員だけでなく、ドライバー、運送事業者、納入業者など、多くの関係者が出入りします。受付を目視確認や紙の記録だけで行う場合、本人確認の漏れや記録ミスが起こりやすく、過去の出入りを調べる際にも時間がかかります。
入退場管理システムで「いつ、誰が、どの車両で入場し、いつ退場したか」を記録すれば、許可のない人や車両を識別しやすくなります。監視カメラと記録を連携させることで、盗難や事故などが発生した際の確認も迅速になり、抑止力の向上にもつながります。
物流の「2024年問題」・物流効率化法への対応
入退場記録のデジタル化は、ドライバーの荷待ち時間を把握し、物流の「2024年問題」に対応するために重要です。
2024年4月から、トラックドライバーには年間960時間の時間外労働の上限規制が適用されています。限られた労働時間で輸送力を確保するには、運転以外に費やす荷待ち時間や荷役時間の削減が欠かせません。
物流効率化法では、2025年度からすべての荷主・物流事業者に荷待ち時間と荷役等時間の短縮などに関する努力義務が課されています。入場時刻、荷役開始時刻、退場時刻を記録すれば、長時間の待機が発生する曜日や時間帯を特定し、予約枠や人員配置の改善に活用できます。
手続きの簡略化・効率化
入退場管理システムは、受付票への記入や担当者への電話確認などを減らし、受付業務を効率化します。
紙を使った受付では、ドライバーが車両から降りて氏名や会社名、車両番号、納品先などを記入し、受付担当者が内容を確認する必要があります。来場が集中すると受付前に列ができ、ドライバーと担当者の双方に待ち時間が発生します。
車番認証やQRコード、スマートフォン受付を利用すれば、事前登録情報との照合や入場記録を自動化できます。受付担当者は入力や転記ではなく、例外対応や現場調整に集中できるため、少人数でも受付を運営しやすくなります。記録の検索や集計も容易になり、日報作成などの事務作業も削減できます。

物流拠点への入退場管理システム導入による効果
入退場管理システムは、車両の出入りを記録するだけの仕組みではありません。蓄積したデータを使って配送・受入計画を改善し、不審車両を検知することで、物流拠点の効率性と安全性を高められます。
ドライバーの入退場記録を把握できる
入退場管理システムを利用すると、ドライバーや車両の入場時刻と退場時刻をデジタルデータとして把握できます。
ドライバーがタブレットやスマートフォンで受付する方法のほか、入口と出口に設置したカメラでナンバープレートを読み取り、入退場を自動記録する方法があります。記録を荷役の開始・終了時刻と組み合わせれば、構内滞在時間を荷待ち時間と荷役時間に分けて分析することも可能です。
効果的に活用するには、平均時間だけでなく、曜日、時間帯、運送事業者、荷物の種類などの条件別に確認することが重要です。特定の時間帯だけ待機が長い場合は、予約枠や受付体制を調整できます。データを継続的に蓄積することで、改善前後の効果や長時間滞在の発生状況も客観的に説明できるようになります。
効率的な配送計画が立てられる
入退場データと予約情報を活用すると、車両の来場を平準化し、実態に即した配送・受入計画を立てやすくなります。
車番認識システムや受付システムには、車両が入退場した時刻や構内に滞在した時間が蓄積されます。データを分析すれば、混雑しやすい曜日や時間帯、荷役に時間がかかる車種や荷物を把握できます。
トラック予約受付システムを併用すると、運送事業者やドライバーが希望する荷役時間を事前に登録できるため、同じ時間帯への車両集中を抑えられます。物流拠点側も、到着予定に合わせて作業員、フォークリフト、バースを配置しやすくなります。入退場実績と予約計画の差を継続して確認することで、現実的な所要時間を反映した計画へ改善できます。
不審車両を検知し安全性の向上につながる
車番認識システムは、登録車両と未登録車両を自動で照合し、不審車両の侵入防止に役立ちます。
入口に設置したカメラがナンバープレートを読み取り、事前登録された車両情報と照合します。登録が確認できた車両だけゲートを開ける運用にすれば、受付担当者の目視確認に依存せず、許可されていない車両を検知できます。
過去に問題があった車両を注意対象として登録し、来場時に担当者へ通知する運用も可能です。監視カメラの映像と入退場時刻を連携させれば、事故や盗難が発生した際に該当時間の映像を速やかに確認できます。ただし、車番認識の精度は夜間の照明、天候、ナンバープレートの汚れなどに左右されるため、照明設備や補助センサー、有人確認を組み合わせた運用が重要です。
物流拠点で活用できる入退場管理システムの種類
物流拠点のシステムは、敷地に出入りする車両・トラックを管理する仕組みと、建屋に出入りする従業員・関係者を管理する仕組みに分けられます。管理対象と目的に合わせて選定することが重要です。
車両・トラックの入退場管理システム
車両・トラック向けの入退場管理には、車番認証、ETC・RFID認証、トラック予約受付システムなどがあります。
車番認証システム(LPR)は、カメラでナンバープレートを撮影し、登録された車両情報と照合する仕組みです。車載機器を新たに配布せずに利用しやすく、入退場時刻の自動記録やゲート開閉、未登録車両の検知に活用できます。一方、夜間や悪天候、ナンバープレートの汚れによって認識精度が下がる可能性があるため、設置環境の事前検証が必要です。
ETCやRFIDを使う方式は、車載器やICタグから固有情報を読み取ります。ナンバープレートの状態に左右されにくい一方、対応機器のない一時来場車への代替手段を用意しなければなりません。
トラック予約受付システムは、来場予約、受付、バースへの呼び出し、作業実績の記録を一元管理します。車番認証などと連携すれば、入退場の自動記録と予約情報を組み合わせ、荷待ち時間の削減や受入作業の平準化まで進められます。
従業員・関係者の入退室管理システム
従業員・関係者向けの入退室管理には、顔認証などの生体認証、ICカード、QRコード、監視カメラ連携などがあります。
顔認証や指紋・静脈認証は、身体的な特徴を使って本人確認を行う仕組みです。カードの貸し借りや紛失によるなりすましを防ぎやすく、顔認証であれば荷物を持ったままでも入退室できます。ただし、生体情報の登録方法や保存期間、閲覧権限を適切に定める必要があります。
ICカードは社員証と兼用しやすく、扉やエリアごとに入室権限を設定できます。QRコードは有効期限を設けて発行できるため、取引先や工事業者など、一時的に入室する関係者の管理に適しています。
入退室記録と監視カメラを連携させると、認証時刻に撮影された映像を確認でき、カードの貸し借りや共連れなどの調査が容易になります。物流拠点では、事務所、倉庫、危険物保管場所など、エリアごとのリスクに応じて認証方式を使い分けることが重要です。

物流拠点における入退場管理システムの導入事例
食品メーカーの日清オイリオグループは入退場記録の精度に、建設機械メーカーの日立建機は待機車両と荷受作業の偏りに課題を抱えていました。両社はMOVO Berthとカメラの連携などで改善を進めています。
事例1. 日清オイリオグループ株式会社
日清オイリオグループ株式会社は、荷待ち・荷役時間の実態を定量的に把握するため、Hacobuが提供するトラック予約受付サービス「MOVO Berth」を4工場に導入しました。
当初はドライバーが受付端末を操作して入退場を記録していましたが、操作漏れや入力ミスが発生し、データ精度に課題がありました。そこで名古屋工場にAIカメラを設置し、読み取った車両番号をMOVO Berthへ自動登録する仕組みを構築しました。
2025年12月から一部車両で運用を開始し、ドライバーによる操作と自動記録を併用しながら精度を検証しています。完全移行後は受付1回あたり約10秒の短縮を見込んでおり、入退場記録の精度向上と受付業務の省力化を目指しています。
事例ページ:日清オイリオグループ株式会社の導入事例
事例2. 日立建機株式会社
日立建機株式会社は、法改正への対応、午前中に集中する荷受作業、構内の待機車両による安全面の課題を解決するため、国内8拠点でHacobuが提供するトラック予約受付サービス「MOVO Berth」を活用しています。
MOVO Berthによって荷待ち時間や構内滞留時間を記録し、来場時間の平準化を進めました。到着予定をもとに必要なバース、人員、機材を把握できるようになり、荷受作業の効率化につながっています。
カメラ認証や受付のペーパーレス化も組み合わせた結果、待機車両が解消され、工場内の安全性と現場の負担が改善しました。全社横断のプロジェクトとして、約1年半で8拠点への展開を完了し、拠点運用の標準化も実現しています。
事例ページ:日立建機株式会社の導入事例
物流課題をDX化で解決するなら「Hacobu」
物流拠点の入退場記録、荷待ち時間の把握、受付業務の効率化には、Hacobuが提供するトラック予約受付サービス「MOVO Berth」が活用できます。
MOVO Berthは、来場予約、ドライバー受付、バース割り当て、呼び出し、作業実績の記録を一元管理するシステムです。車両の集中を計画的に分散し、蓄積したデータから荷待ち・荷役時間や拠点ごとの課題を把握できます。車番認識カメラやWMSなどとのAPI連携にも対応しており、既存設備を活かしながら受付の省人化や物流拠点全体の生産性向上を進められます。
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物流拠点の入退場管理に関するよくある質問
物流拠点の入退場管理とは何ですか?
物流拠点の入退場管理とは、敷地や建屋に出入りする車両、ドライバー、従業員、関係者の情報と時刻を記録・管理することです。防犯対策や受付業務の効率化、荷待ち時間の把握に活用されます。
物流拠点で入退場管理が必要な理由は何ですか?
不審者や未登録車両の侵入を防ぎ、商品・設備・従業員の安全を守るためです。また、車両の滞在時間を記録することで、荷待ち・荷役時間の削減や物流効率化法への対応にも役立ちます。
物流拠点の入退場管理におすすめの方法は何ですか?
車両の来場予約から受付、入退場、作業実績までをデジタルで一元管理する方法がおすすめです。トラック予約受付サービス「MOVO Berth」なら、来場時間の平準化や受付の省力化に加え、荷待ち・荷役時間の可視化と継続的な物流改善を進められます。
MOVO Berthで入退場管理を効率化できますか?
はい。MOVO Berthは、トラックの来場予約、ドライバー受付、バースへの呼び出し、入退場・作業実績の記録を一元管理できます。来場時間の平準化や受付の省力化、荷待ち・荷役時間の可視化につながります。
まとめ
物流拠点の入退場管理は、防犯・セキュリティ対策に加え、荷待ち時間の把握や受付業務の効率化にもつながる重要な取り組みです。
車番認証、ETC・RFID、トラック予約受付システムなどを活用すれば、車両の入退場を正確に記録し、混雑時間帯や長時間滞在の原因をデータから分析できます。従業員や関係者についても、顔認証、ICカード、QRコードなどを使い分けることで、建屋内の安全性を高められます。自拠点の管理対象と課題を明確にしたうえで、入退場記録を継続的な物流改善に活用することが重要です。
クラウド物流管理ソリューション「MOVO(ムーボ)」のマーケティングを管掌し、荷主企業や物流事業者の業務デジタル化(DX)を推進。専門知識を活かし、ロジスティクス分野の専門誌への寄稿や、様々な業界団体での講演活動にも登壇。「最新ツールの普及」と「分かりやすい情報発信」の両面から、物流業界の課題解決に現場目線で取り組んでいる。 >>プロフィールを見る
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