CASE STUDY
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MOVOユーザ・コミュニティ総会 イベントリポート

Hacobu では、2023 年 3 月 3 日(金)に、MOVO をご利用いただいているお客様を対象に、日頃の感謝を込め、MOVO ユーザの皆様とともに、楽しく集まり、語り合える場「第 1 回 MOVO ユーザ・コミュニティ総会 ~ 本社と現場の相互理解を深め、2024 年問題を乗り越えよう ~」を開催しました。

開催概要

日時   2023 年 3 月 3 日(金)14:00-18:00
場所   札ノ辻スクエア 大ホール(港区立産業振興センター)
費用   無料
対象   各社の物流 DX をけん引する本社および現場の変革リーダーの皆様(50 名)

プログラム

開会の挨拶(Hacobu COO 坂田優)
各テーブルにて自己紹介
ユーザーセッション 1(アサヒロジスティクス株式会社)
ディスカッション&発表
ユーザーセッション 2(ヤマエ久野株式会社)
ディスカッション&発表
Innovative Logistics Leaders 表彰
閉会の挨拶(Hacobu CEO 佐々木太郎) 懇親会

開会の挨拶(Hacobu COO 坂田優)

開会にあたり、Hacobu の COO 坂田が開会の挨拶を行いました。

(坂田)本日のイベントに 25 社 50 名の方に参加登録をいただき、誠にありがとうございます。MOVO ユーザ・コミュニティは、MOVO を通じて企業や社会を改善していきたいという方々が集まる場であると定義しています。

物流課題は一社で解決できない問題であること、そして、他社の取り組みが自社の悩みを解消するヒントになるのではないかという思いから、MOVO ユーザ・コミュニティを発足しました。

当社で行った調査結果では、9 割超が物流の 2024 年問題を意識しているものの、具体案が決まらないという事実が明らかになりました。目前に迫る物流の 2024 年問題の具体的な解決策を見つけていくために、本社と現場の連携が不可欠であること、本社と現場の理解を深め 2024 年問題を乗り越えるための糸口を探すべく、本イベントのテーマを「本社と現場の相互理解を深め、2024 年問題を乗り越えよう ~」といたしました。

Hacobu は創業以来、「運ぶを最適化する」ことを使命とし、「データドリブン・ロジスティクスが社会課題を解決する」を信念に掲げています。データで会話できなければ相互理解が成り立ちません。しかし、データを取ることだけが目的になってはいけない。現場がデジタルツールを使うことで仕事が楽になったと実感できて初めて、持続的にデータが取れるようになるのです。そのため
Hacobu は、現場が楽になるデジタルツールを提供していきます。そして、将来的には、どのような荷物が、どこからどこにどのような手段で運ばれているのかというデータが蓄積され、事業者の枠を超えてデータ活用されていくことが私たちの目指す姿です。

我々は、「ロジスティクス=物流」ではなく、「市場が必要とするものを必要なだけ供給する仕組み」と捉え、物流をビジネスの主役にしたいと考えています。

私たちが目指す未来を実現していくために、MOVO ユーザの皆様は欠かせない存在です。本日はどうぞ宜しくお願いします。

ユーザーセッション 1

アサヒロジスティクス株式会社
本社情報システムグループ グループ長 阿部 龍太郎 様 (本社)
松戸共配センター センター長 大久保 貴明 様 (現場)
(ファシリテーター:Hacobu カスタマーサクセス部 久保田 弥生)

ユーザーセッション 1 社目は、トラック予約受付サービス MOVO Berth(ムーボ・バース)ご利用いただいている、アサヒロジスティクス株式会社から、本社代表として阿部様に、現場代表として大久保様にご登壇いただきました。

アサヒロジスティクス社は、食品の物流に特化した事業を展開する企業として、
関東からスタートして、東北、中部、関西へと事業を拡大されています。

◼ 会社概要
事業:食品に特化した物流事業
拠点数:68事業所、
社員数:6,542名
売上高:単体388億円、460億円(2022年3月期)

◼ MOVO導入状況
MOVO Berth :自社契約8拠点、運用4拠点
背景:デジタル化や、働き方改革の社会的潮流を踏まえ、ドライバー待機時間削減や入庫業務の標準化を推進
効果:①待機時間は大幅減、②業務標準化/生産性改善は一部改善、③企業イメージ向上(営業面・採用面)

──Q.物流の2024年問題についてどう取り組んでいますか?

(阿部氏)物流業界が直面する2024年問題に向け、2年前から法改正に先駆けて、ドライバーの残業時間を段階的に減らしています。またドライバー不足への対応としては、ドライバーをどう確保するか、一人ひとりのドライバーの時間管理をどうするかが課題だと考えています。ドライバーの確保では、待機問題に取り組むことで長時間待機に問題意識のある企業として企業イメージの向上ができ、採用にも効果がでていくものと考えています。ドライバーの時間管理では、MOVO Berthにより、自社センター内での自車ドライバーの待機時間を減らすことができ、ドライバーのストレス軽減にも繋がっています。

ただ、2024年問題対策も視野に入れて始まったMOVO Berthの導入でしたが、当初は、運用をどうするかといった落とし込みの準備が足りず躓いたところもありました。

──Q.難しい点は、どのような点ですか?

(阿部氏)躓いた理由として、MOVO Berthでできることの理解が足りなかったことがあります。MOVO Berthを導入したら、課題が解決するという思い込みが本社にも現場にもありました。そのため、導入後は予約率10%未満の状態が2-3ヶ月ほど続き、活用が進みませんでした。

その後仕切り直しを行い、情報システムとしては、システムできることと運用をどう結び付けるかを意識しました。システムを活かすも殺すも運用次第です。その運用を作ることのサポート、システムと運用を繋ぐ翻訳を行いました。

(大久保氏)個人的には異動でセンター長に着任したばかりだったので成果を残したいとの思いがありましたが、現場は日々の業務がある中で変化に消極的でした。そこを変えるべく本社と現場の間に入り進めました。具体的には、現場で導入に後ろ向きな社員・スタッフから不安を直接聞き、初期段階から打合せに入ってもらうなどして巻き込んでいきました。導入して1週間は朝一で出社し現場に立ちました。納品ドライバーさんへも直接説明して協力を仰ぎました。2週間目からは本社のメンバーにも現場に立ってもらい一緒に説明を行いました。

──Q.本社と現場は、どのように協力し進めていますか?

(阿部氏)本社としてはデータを可視化し、問題のある個所を現場に示せるようにしています。現場で入荷が集中する時間がわかれば、分散させることで改善できます。可視化して現場に示し、改善の支援を行うことを行っています。

(大久保氏)運用フェーズに入るとだんだんと当初決めたことからぶれてしまうこともあります。現場ではついつい流してしまうのですが、本社からどうなっているの?との指摘をきっかけに、メンバーを集めて改善に向けて取り組みを行います。そういった指摘をしてくれるのはありがたいです。

(阿部氏)定期的に現場の状況をデータで見て、他拠点の状況と比較し、この拠点はここが足りないのではと指摘することも本社の役割だと思っています。この点はできていないこともあるので今後の課題でもあります。

(大久保氏)本社は現場がわかっていない、現場は本社が何をしたいのかが分かっていないということが起こりがちですが、本社の意思を自分の言葉で現場に伝えることで、「本社が現場にある」という状態が作れるのではないかと考えています。

(阿部氏)物流業界全体でデジタル化への対応が遅れている印象があります。当社も例外ではないため、複数拠点のメンバーを集めて情報共有することでデジタル教育のきっかけになるのではないかとも考えています。MOVOユーザ・コミュニティで今後分科会を作るという話もあるようですが、是非そういった場も活用していきたいですね。

ディスカッション&発表

アサヒロジスティクス社のユーザーセッションを受け、以下のテーマでテーブルごとにディスカッションを行い、活発に意見交換が行われました。

【テーマ】物流の2024年問題解決に向けた取り組みにおいて
 ・どのような目的、目標を立てて取り組んでいますか?
 ・本社と現場とではどのような役割分担でプロジェクトを進めていますか?

【参加者の声(一部)】
取り組み状況の他、どのような意識で取り組んでいるか、さまざまな立場での現状が共有されました。

  • ドライバーさんに気持ちよく荷物を運んできていただけることを目的にしている。そのために、例えば、「付帯業務」に対する運送会社とセンターの認識のギャップを埋めていく、また、確実に商品を供給するには商品を確実に受けなくてはいけないという社内の意識改革を行っている(荷主:食品卸)
  • 本社は2024年問題に向け、待機問題の解消のためMOVOを導入したが、現場では荷役作業の効率化を目的に推進している(物流子会社)
  • サスティナブルな物流インフラ構築を掲げ取り組んでいる(荷主:消費財メーカー)
  • 協力会社の待機時間の削減が目的(3PL)
  • 値上げ交渉に力を注ぎたいと考えている(物流子会社)
  • 2024年までになんとかしようとの温度感で具体的では動いていないのが現状(荷主:食品メーカー)
  • 本社は、現場のやる気を引き出し、動いてもらえるようにサポートするスタンスで臨んでいる(3PL)

物流の2024年問題に取り組むために、関係者で現状認識をすることに取り組んでいるといったお話もありました。

  • まず2024年問題に向けてどんな対策を打つべきなのかを検討するための現状把握が大事だと思っている。MOVOは現状把握のツールとして導入している(荷主:食品卸)
  • 現場では待機が発生しているが、メーカーにはその認識がない。MOVOのデータを活用してメーカーに課題と認識してもらうところから始めている(物流子会社)

ユーザーセッション2

ヤマエ久野株式会社 
AI推進室長 吉本 聖 様 (本社)
物流佐賀支店 SM共配課 課長 濵田 俊之 様 (現場)
(ファシリテーター:Hacobu カスタマーサクセス部 鈴木 裕基 )

休憩を挟み、2社目のユーザーセッションを行いました。総合卸売業のヤマエ久野株式会社からは、本社代表として吉本様に、現場代表として濵田様にご登壇いただきました。

ヤマエ久野社では、トラック予約受付サービスMOVO Berth(ムーボ・バース)と、動態管理サービス MOVO Fleet(ムーボ・フリート)をご利用いただいています。

◼ 会社概要
事業:主に食品関連、住宅・不動産関連等において商品の販売、製造、加工等を行う卸売業
拠点数:28事業所
社員数:1,092名
売上高:【単体】4,838億円(2021年3月期)

◼ MOVO導入状況
MOVO Berth :6拠点
背景:デジタル化や、働き方改革の社会的潮流を踏まえ、ドライバー待機時 間削減や入庫業務の標準化を推進
効果:①待機時間は大幅減、②業務標準化/生産性改善は一部改善、③企業イメージ向上(営業面・採用面)

MOVO Fleet :4拠点、245台
背景:自然災害発生時のBCP対策の強化
効果:配送ルートを見直し、コスト削減に成功

──Q.物流の2024年問題についてどう取り組んでいますか?

(吉本氏)ドライバーの待機時間をどう減らしていくかという観点で、MOVOを活用しています。当社では、自社のドライバーの雇用はなく、運送会社に依頼をしています。MOVO Fleetを使い、走行状況を可視化することでドライバーの拘束時間の短縮に向けた取り組みを行っています。またセンターでは、MOVO Berthを使い、センターでの待機時間の削減を行っています。MOVO以外では、庫内の自動化などを進めることで、ドライバーがセンターに到着した時には荷物が確実に揃っている状態にすることで、センターでの滞在時間を減らす取り組みも行っています。

──Q.難しい点はどのような点ですか?

(吉本氏)各センターで新しいことをしていきたいとの想いはありますが、日々の通常業務は決して暇ではないのでそこまで手が回らない状況です。また新しいことは必ずしも成功するとは限りません。現場としては、成功するかどうかもわからないものにリスクを抱えながら投資をするのは難しい。そこで、AI推進室は、予算や人的リソース、情報集めを支援し、現場の新しい取り組みをサポートしています。

(濵田氏)投資するにはパワーもかかります。投資に見合った効果がきちんと得られるかの評価に時間をかけることは現場にとってネックになります。AI推進室に支援してもらうことで、現場の意欲に拍車がかかっています。

(吉本氏)本社としては、本社と現場のすれ違いが起きないよう、できるだけ物流現場に行くようにしています。取り扱う商品の温度帯等の特性や納品先のお客様のご要望も異なるため、センターによって作業内容やニーズが異なってきます。物流現場を訪問し、スタッフと話し、現場を確認しながら進めることで、すれ違いは回避できるのではないかと思います。

(濵田氏)会社全体で、物流は社会のインフラであるという意識があります。例えば地方は人手不足が深刻なので、自動化の導入など新しいことに取り組んでいかなくてはいけないという意識が現場にもあります。本社も現場も同じベクトルで動けているのではないかと思います。

──Q.本社と現場は、どのように協力し進めていますか?

(濵田氏)新しいものを導入する際には、アサヒロジスティクス様のお話にあったように、我々も現場の人を巻き込む、自らドライバーさんに説明するといった活動を行っています。また、初めてMOVO Berthを導入した2020年当時は、MOVO Berthのようなシステムがまだ知られていなかったので、荷主の物流責任者を説明会に呼ぶなど、できるだけ多くのひとを巻き込むことを意識しました。

(吉本氏)新しい取り組みは、いい印象で荷主や取引先、委託先に受け入れられるとは限りません。説明会は、普段から接していて関係性ができている現場の人がやる方がよいと考えているためセンターに任せ、本社としては、導入時に一緒に現場でドライバーに説明したり、導入後の不具合面でのサポートをメインに行っています。

ディスカッション&発表


ヤマエ久野社のユーザーセッションを受け、以下のテーマでテーブルごとにディスカッションを行いました。

【テーマ】
• 本社と現場の協働において、どんな阻害要因がありますか?
• 本日の話を踏まえ、どんな一歩を踏み出そうと思いましたか?

【参加者の声(一部)】
自社の状況がオープンに共有されました。本社の方からは、現場に行って業務を経験、見学する時間をとっていきたいとの声が多くあがりました。

  • 本社が現場を知らないというのが一番の阻害要因だった(荷主:商社)
  • システムの費用をどこが持つのかも阻害要因になっている(3PL)
  • 現場は現場を知りすぎているのでプライドが高い、そこをどう巻き込むかが難しい(荷主:メーカー)
  • 現場の本音を引き出せない。本社がやれと言っているので仕方なくやるよ、というスタンスをどう変えるか(荷主:メーカー)
  • 本社側で社内調整に時間かかる。現場に落とす前の工数が無駄にかかっている(荷主:メーカー)
  • 本社は現場を知らないことが多いため上から話すのではなく歩み寄りが大事(物流会社)
  • 現場と本社で人事評価の違いがあるので人事評価を変えたいという思いはある(荷主:メーカー)
  • 小さい成功体験を現場の担当者が積み上げることが大事(荷主:メーカー)

Innovative Logistics Leaders表彰

MOVOユーザ・コミュニティ発足を機に、ユーザ企業の中から「運ぶを最適化する」ことへの情熱を持ち、高い目標に向かってチャレンジされている方、ユーザ・コミュニティ等のイベント参加を通じて社内外で物流・ロジスティクスの進展・活性化に貢献した方を「Innovative Logistics Leaders」として表彰させていただく取り組みを始めました。

1社目は、「現場サイドに本社の意思を現場の言葉で伝える役割の方がいる体制を作っていること」「本社(情報システム部門)から現場に足を運び応援する信頼関係があること」「人事制度として、現場と本社間で人材の交流がありお互いの理解を促進しやすい環境を構築されていること」などが受賞理由となり、アサヒロジスティクス株式会社のお二人にトロフィーを授与させていただきました。

アサヒロジスティクス株式会社 情報システムグループ グループ長 阿部 龍太郎 様

アサヒロジスティクス株式会社 松戸共配センター センター長 大久保 貴明 様

続いて、2社目のヤマエ久野株式会社は、「現場が新しい取り組みをすることを後押しする仕組みを構築されていること」「本社が現場に足を運び理解・応援しようとする姿勢を示されていること」「現場の意欲を高めるための評価制度作りを本社側でサポートしていること」などの取り組みを評価し、授与させていただきました。

ヤマエ久野株式会社 AI推進室長 吉本 聖 様

ヤマエ久野株式会社 物流佐賀支店 SM共配課 課長 濵田 俊之 様

閉会の挨拶(Hacobu CEO 佐々木太郎)

最後に、代表CEOの佐々木が登壇し、閉会の挨拶を行いました。

(佐々木)今度の6月でHacobuは丸8年を迎えます。8年前は「運ぶを最適化する」目標を掲げたものの、物流のことを全くわかっていませんでした。現場の方、物流部の方、たくさんの方に0からいろんなことを教えていただきました。ただただ、足を運び色んな方にたくさんの質問をさせていただいたことを覚えています。Hacobuという会社はそうやってユーザの皆様に育てていただく会社だと改めて実感しました。

そして、ただ育てていただくだけでなく恩返しをしていきたい、社会に貢献していきたいと常々考えています。

ヤマエの吉本室長のお話の通り、新しいことは常に成功するかわかりません。しかし、新しいことをやらなければ世の中は変わりません。

「物流のインフラは新しいことをやらないと維持できなそうだ」これは皆さんの共通認識として確立してきている中、私たちは新しいチャレンジを皆さんと共に進めていく、そういうチームでありたいと考えています。

新しい風がこのMOVOユーザ・コミュニティから起こっていくと信じています。本日はありがとうございました。

その後、記念撮影を行い懇親会へと移りました。企業間の交流を深め、盛況のうちに閉会しました。

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