コンテナの積載効率とは?改善の方法や計算方法を解説
「積み付けの計算方法や積載効率を上げる方法が知りたい」「コンテナ輸送にかかるコストを削減したい」
輸出入や国内のコンテナ輸送にたずさわる荷主企業の物流担当者様の中には、このような悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
燃料費の高騰や法改正の影響で、輸送コストの削減は大きな企業課題となっています。コンテナ輸送に関わる場合、一本あたりの積載効率を最大化することは、コスト削減につながります。
そこで本記事では、コンテナの積載効率の基礎知識や、具体的な計算方法を徹底解説。さらに、積載効率を向上させるための具体的な手法や、DX活用のメリットについても詳しくお伝えします。
ぜひ最後までお読みいただき、貴社の輸送コスト削減と物流効率化を実現するための参考にしてください。
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目次
コンテナで輸送効率がUP
物流における『コンテナ』は、貨物を輸送するための規格化された頑丈な容器を指します。
かつて主流だった手作業によるバラ積み・バラ下ろしから、世界共通サイズで統一されたコンテナへと移行したことは、物流の歴史を大きく変えました。
現在では、この「箱」に荷物を収めるだけで、機械による高速な荷役が可能となり、輸送コストの削減とリードタイムの短縮を実現しています。コンテナは単なる容器ではなく、現代のグローバルな供給網を支える不可欠なツールとなっています。
コンテナで海上輸送と陸上輸送の連携がスムーズに!
コンテナ輸送の最大のメリットは、海上輸送と陸上輸送を荷降ろしなしにつなぐ輸送を可能にした点です。
規格化されたコンテナは、船から大型クレーンで降ろした後、そのままトレーラーや鉄道車両へ直接載せ替えることができます。従来のように積み替えのたびに発生していた膨大な手作業や待ち時間が不要になり、輸送のスピードは飛躍的に向上しました。
また、頑丈な鋼鉄などで作られたコンテナは、天候や外部の衝撃、さらには盗難といったリスクからも貨物を守るシェルターの役割を果たします。
このように、コンテナは海上と陸上の物理的な境界を取り払い、シームレスかつ安全な物流ネットワークを構築する立役者となりました。
次章では、コンテナ輸送の流れについて解説します。

コンテナ輸送の流れ
コンテナ輸送の主な流れは以下の通りです。
- 予約と確保:船会社へブッキングを行い、空コンテナを確保する
- バンニング:荷主の倉庫などで貨物をコンテナに詰め込む
- CY搬入:港のコンテナヤード(CY)へ運び、輸出通関を行う
- 船積み・海上輸送:本船に積み込み、目的地まで輸送する
- 輸入通関・配送:到着港で許可を得て、指定先へドレージ輸送する
- デバンニング:荷物を取り出し、空コンテナを返却する
なお、これら一連の業務をすべて自社で完結させるのは難易度が高いため、実務の多くを専門業者である”フォワーダー”に委託するのが一般的です。
次章では、コンテナの種類と特徴について見ていきましょう。
コンテナの種類と特徴
一口にコンテナといっても、その種類は多岐にわたります。
| コンテナの種類 | 特徴 | 主な用途(貨物) |
|---|---|---|
| ドライコンテナ | 最も普及している一般的なタイプ。密閉性が高く、外気の影響を受けにくい。扉はサイド1面のみ。 | 家電、衣類、日用品、加工食品などあらゆる貨物 |
| リーファーコンテナ | 冷凍・冷蔵機能を備え、内部の温度を一定に保つことができる。開閉の方法はドライコンテナと同じ。 | 生鮮食品、冷凍食品、生花など温度管理が必要な貨物 |
| オープントップコンテナ | ドライコンテナの屋根がなく、上部が開放されている。クレーン等での上部荷役が可能。 | 高さのある貨物、重量物、長尺物など、通常のドライコンテナでは積み付けが難しい貨物 |
| フラットラックコンテナ | 屋根と側壁がなく、床面と前後壁のみで構成されている。 | 大型機械、車両、建設資材など、上部からの積み付けも難しい貨物 |
| タンクコンテナ | 鋼鉄製フレームの中に円筒状のタンクを設置している。 | 液体(飲料水、化学薬品、酒類、油など)、ガス |
この中から、自社の貨物に最適なコンテナを選択することが必須です。
失敗例として、筆者のいた物流企業では、長尺の鋼材を通常のドライコンテナへ積みつけようとしました。しかし、思うようにいかず、コンテナや商材を傷つけてしまったことがあります。本来は、あらかじめオープントップコンテナを用意し、吊り上げて上部から積み込むのが正解でした。
コンテナのサイズ
コンテナの種類を選定した次に重要となるのが「サイズ」の選択です。コンテナのサイズ(外寸)は国際規格(ISO規格)によって厳密に定められており、世界中の港湾や輸送機器で共通して扱えるようになっています。
日本の国際海上輸送で使用されるのは、主に以下の3種類です。
| サイズ | 外寸(長さ×幅×高さ) | 特徴 |
|---|---|---|
| 20フィート | 約6.1m × 2.4m × 2.6m | 小口の貨物や、金属製品などの重量がある貨物に適しています。 |
| 40フィート | 約12.2m × 2.4m × 2.6m | 20ftの倍の長さがあり、容積が大きいため、比較的軽量でかさばる荷物に向いています。 |
| 40フィート(ハイキューブ) | 約12.2m × 2.4m × 2.9m | 通常の40ftより高さが約30.5cm高く、積載効率を極限まで高めたい場合に多用されます。 |
貨物の容積を確認し、最低限のサイズを選択しましょう。
大きくなるほど船運賃が高くなるので、余計なコストの支払いを防ぐためです。
また、積載効率の向上において、特に注目すべきは”40フィート・ハイキューブコンテナ”の活用です。わずか30.5cmの高さの差ですが、パレットを2段積みする場合や、重量の軽い貨物を扱う場合には、この差が積載効率に大きな違いをもたらします。
次章からは、コンテナの積載効率の改善について深掘りしていきます。

コンテナ輸送の最適化には積載効率の改善が重要
サイズが固定されているコンテナ輸送では、限られた空間をいかに有効活用できるか、つまり、積載効率の改善がコスト削減の生命線となります。
そのためには、積載効率の正しい求め方を知っておくことが不可欠です。ここでは、以下の2つを解説します。
- コンテナの積載効率の求め方(計算方法)
- コンテナの積載効率の計算実例
コンテナの積載効率の求め方(計算方法)
コンテナの積載効率を正しく把握するためには、感覚ではなく数値で算出することが不可欠です。基本の計算式は以下となります。
【積載効率の計算式】
- 積載した貨物の容積 ÷ コンテナの内寸容積 × 100 = 積載効率(%)
内寸容積は、20フィートドライコンテナは約33㎥、40フィートは約67㎥が一般的です。ただし、種類やメーカーなどコンテナにより異なります。
たとえば、リーファーコンテナは構造上、ドライコンテナよりも内寸が小さくなります。
コンテナの積載効率の計算実例
先ほどの計算方法を使用し、具体的な実例で考えてみましょう。条件を以下とした場合の積載効率を算出してみます。
【輸送条件(例)】
- 使用コンテナ:20フィートドライコンテナ(内寸=33㎥)
- 積み込む貨物:長さ50㎝×幅50㎝×高さ50㎝のダンボール箱200ケース(容積=25㎥)
【計算実例】
- 25㎥(積載した貨物の容積)÷33㎥(コンテナの内寸容積)× 100 =75.76%(積載効率)
輸送コストを削減するには、この計算を基に「残りの約25%に、どんな荷物をどうやって積み込むか」を突き詰めて考えていく必要があります。
次章では、積載効率を改善することで得られるメリットについて解説します。
積載効率改善のメリットとは?
この章では、積載効率を向上させることで企業が得られる具体的なメリットについて解説します。
- コンテナ本数を集約することで、直接的な輸送コストを大幅に削減できる
- 1回あたりの輸送量を最大化し、深刻なドライバー不足のリスクを軽減する
コスト削減が可能に
コンテナ輸送は「1本当たり」の運賃で計算されるため、効率を高めて本数を減らせば、海上運賃やドレージ費用をそのままカットできます。
たとえば、積載率を20%向上させれば、5本必要だったコンテナを4本に集約できる可能性があります。これが、1週間、1か月、1年と積み重なれば、コストダウンと利益率向上につながるのです。
実際に筆者が勤めた物流企業は、積み付け方法の工夫で、毎日何本ものコンテナを積載効率100%近くにして発送していました。日々、発送するコンテナを最小限に抑えることで、コスト削減を実現していたのです。
効率化で人手不足に対応
積載効率の向上は、深刻化する人手不足への有効な対策となります。少ないコンテナ本数でより多くの荷物を運べるようになれば、必要なトラックやドライバーの数自体を抑えることが可能です。
これは単なるコスト削減だけでなく、車両確保が困難な状況下においてもサプライチェーンを維持し、安定して商品を届けるための「守りの戦略」としても極めて重要な役割を果たします。
次章では「実際にどうやって積載効率を高める?」という疑問にお答えします。

積載効率を向上させる様々な方法
ここでは、コンテナの積載効率を高める具体的な方法について、以下の3つをご紹介します。
- 配送日や配送時間の条件に猶予を持たせる
- コンテナ内無駄な空間をなくす
- DX化を目指す
配送日や配送時間の条件に猶予を持たせる
積載効率を高めるには配送条件の緩和が有効です。日時が厳格すぎると、空きがあっても出荷を優先せざるを得ず効率が低下します。
納品先と調整し配送日に幅を持たせれば、別日の貨物をまとめて混載でき、輸送回数の削減が可能です。多頻度小口から「まとめ配送」へ転換することで、劇的なコスト削減と効率化が同時に実現します。
コンテナ内の無駄な空間をなくす
次は、積み付けの工夫によって、より多くの貨物を積み込む方法です。貨物や荷姿によりさまざまな方法が考えられますが、たとえば以下のような方法が挙げられます。
- パレットの2段積みで上部の空きスペースをなくす
- 隙間に貨物をバラ積みで入れる
- 貨物のサイズをコンテナに積んで隙間ができないよう最適化する(デザイン・フォー・ロジスティクス(DFL))
筆者が勤めた物流企業は、さまざまな種類の貨物の混載便において、積み付け方法を工夫し無駄なスペースを減らす工夫をしていました。それにより、毎日何本ものコンテナを積載効率100%近くでの発送に成功していたのです。
実際に筆者がおこなった積み付け方法の詳細は、以下の記事でご確認ください。
【プロが解説】トラックの積載量を高める積み付け方法を徹底解説|増トンなど車両の大型化もご紹介
「法改正へ…
2026.01.29
DX化を目指す
継続的に効率化するには、属人化から脱却する物流DXの推進が不可欠です。
たとえば「バンニングシミュレーター」を活用すれば、貨物の容積や重量データを元に、AIが最適な配置を瞬時に算出します。
これまで熟練者の経験に頼っていた複雑な積み付けをデジタル化することで、誰でも高い積載効率を維持できるようになります。
ただ、コンテナの積載効率を向上させるだけではロジスティクス全体の課題は解決できません。どこから手を加えていくのが正解なのか判断が難しい企業もあると思います。そんな時おすすめしたいのが、「Hacobu Strategy」です。物流改善のプロが、データを元に貴社の課題解決をサポートします。
サービス内容について、次章で詳しく解説します。
物流改善なら株式会社Hacobu
Hacobuは「運ぶを最適化する」をミッションに掲げ、物流のあらゆる現場をデータで変革します。トラック予約受付「MOVO Berth」で荷待ち・待機時間を削減し、動態管理「MOVO Fleet」で配送状況をリアルタイムに可視化。配車管理「MOVO Vista」で受発注業務をデジタル化し、属人化を解消します。さらに、物流DXコンサルティング「Hacobu Strategy」が戦略立案から実行までを一気通貫で支援。現場のデータ蓄積とPDCAサイクルの定着により、コスト削減・人手不足対応・サプライチェーン全体の最適化を実現します。
まとめ
コンテナの積載効率は、輸送コスト削減と人手不足対応の両面で重要な指標です。「貨物の容積÷コンテナの内寸容積×100」で算出でき、配送条件の緩和や積み付けの工夫、DXツールの活用によって改善が可能です。自社の貨物に合ったコンテナの種類・サイズを選定したうえで、データに基づく継続的な改善に取り組むことが、物流全体の効率化への第一歩となります。
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