更新日 2026.01.16

3PLとは?3PL企業の選び方やメリットを紹介

3PLとは?3PL企業の選び方やメリットを紹介

「3PL企業とは具体的に何をしてくれるのか?」「自社で物流業務を行うことに限界を感じている」

荷主企業の物流管理者の方々の中で、このような疑問やお悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか。

その解決策が、物流業務を包括的に外部委託する「3PL(サードパーティー・ロジスティクス)」です。 単なる「外注」ではなく、プロのノウハウで物流を戦略的に効率化する有力な手段となります。

本記事では、物流現場に18年従事した筆者が、3PLの基礎知識から導入のメリット、自社に最適なパートナーを選ぶためのポイントまでをわかりやすく解説します。

なお、「自社の物流課題を何から解決すればいいかわからない」「専門家に相談して物流戦略を立て直したい」という方には、「Hacobu Strategy」がおすすめです。物流改善のプロが、データを元に貴社の課題解決をサポートします。ご興味のある方は、以下のリンクより詳細資料をダウンロードしてください。

3PLとは何か

まずは、3PLの基礎知識について以下の3つのポイントで解説します。

  • 3PLはただの物流代行ではない
  • 3PL・ファーストパーティー・セカンドパーティーの違い
  • 3PLと倉庫業の違い

3PLの仕組みと役割

3PLはただの物流代行ではない

3PL(サードパーティー・ロジスティクス)とは、荷主企業に対して物流の改革を提案し、包括的に物流業務を受託する仕組みのことです。企業により範囲は異なりますが、主に以下のような物流業務を代行してくれます。

  • 輸送・配送の最適化
  • 入出荷作業全般
  • 物流情報システム(WMS・TMSなど)の運用・管理
  • 倉庫での保管・在庫管理

物流のプロが荷主の立場に立って、戦略の立案から運営までを一貫して担うのが大きな特徴です。

3PLは社会への貢献にも期待されている

国土交通省は荷主企業に対し、以下の2つの観点から3PLの活用を総合的に推進しています。

  • 地球温暖化対策(CO2排出量の削減):拠点集約・合理化で環境負荷を軽減
  • 地域雇用の創出:雇用の促進が地域経済の活性化に寄与

参考資料:https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/butsuryu03340.html

3PL・ファーストパーティー・セカンドパーティーの違い

物流の委託形態は、関わるプレイヤーの範囲によって、大きく以下の3つに分類されます。

  • 1PL(ファーストパーティー・ロジスティクス):荷主企業が自社のアセット(設備や人員)のみで物流を完結させる形態を指します。
  • 2PL(セカンドパーティー・ロジスティクス):運送業者などへ、配送や保管といった実務を直接委託します。
  • 3PL(サードパーティー・ロジスティクス):第三者が荷主の戦略に基づき、複数の業者を制御し最適化を図ります。

3PLと倉庫業の違い

最大の違いは「預かるだけ」か「改善まで踏み込むか」という点にあります。 従来の倉庫業は、主に商品の保管や基本的な荷役作業を請け負うのが一般的です。

対して3PLは、庫内作業の効率化に加え、データ分析やシステム導入など、物流全体の生産性向上に向けた「提案と実行」までを担います。

次章では、3PLの市場規模がどう推移しているかについて解説します。

3PLの市場規模は拡大傾向

これまでは自社で物流を完結させていた企業も、深刻な人手不足や物流の2024年問題への対応などを背景として、プロの力を借りることで経営の効率化を目指すケースが増えています。

その証拠に、ある調査によると日本の市場規模は年平均2.16%で成長し、2030年には569億7000万米ドルに達するとの予測です。

参考資料:https://www.logi-today.com/802660

このように市場が拡大している背景には、物流がもはや「単なる輸送手段」ではなく、企業の競争力を左右する「重要な経営戦略」のひとつとして捉えられていることがあります。

特に近年の物流業界は、法規制などによりめまぐるしく変化しています。そこで物流業界の課題から対策方法までを以下の資料にまとめました。気になる方は、以下から資料をダウンロードし、詳細をご確認ください。

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次の章では「3PLを導入するメリットを知りたい」という声にお応えします。

3PLを導入する3つのメリット

ここでは、3PLを導入することで得られる主なメリットを3つご紹介します。

  • 物流コストの削減
  • コア業務への集中
  • 納品リードタイムの短縮

物流コストの削減

3PLを利用すれば、自社で設備や人員を抱える「固定費」を荷動きに応じた「変動費」へ変えることが可能です。3PLは物流のプロとして、効率的な運営体制と専門的なノウハウを蓄積しています。 配送ルート最適化や在庫管理により、無駄な輸送コストや保管費の削減も期待できるでしょう。

3PL導入をはじめとする物流コストの削減方法について、以下の資料にまとめています。ご興味のある方は、以下のリンクをクリックし、ダウンロードして詳細をご覧ください。

資料「荷主企業 物流担当者向け 物流コスト削減 基本ガイド」をダウンロードする

コア業務への集中

物流実務には入出荷管理から配送手配まで、膨大な時間と人手が必要です。加えて、イレギュラーが多いのも物流現場の特徴です。その対応に追われれば、本来注力すべき経営や営業活動のリソースが奪われかねません。

筆者は18年間物流の現場に携わりましたが、誤出荷や急な出荷指示など思いもよらない作業の連続に頭を抱えていました。

煩雑で手間のかかる物流業務の運営をプロに任せることで、貴重な人材を企業の成長に直結する業務へ再配置できます

納品リードタイムの短縮

3PL事業者は、WMSなどの高度なITシステムを導入し作業手順を標準化しています。ノウハウの活用によってボトルネックが解消されるため、出荷から納品までの工程が円滑化されます。また、配送先に近い拠点ネットワークを活用すれば、迅速な出荷体制の構築も可能でしょう。

なお、物流業務の外部委託についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。

物流アウトソーシングとは?外注のメリットやデメリット、選び方、成功事例を解説

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次の章では、3PL企業の選び方として3つのポイントを解説します。

3PL企業の選び方

本章では、選定時に重視すべき3つのポイントを解説します。

  • コスト削減が期待できる
  • 委託したい品物を取り扱うことができる
  • 実績がある

コスト削減が期待できる

3PL導入の大きなメリットとして「物流コストの削減」を挙げました。しかし、導入によって現状より大幅なコスト増となっては本末転倒です。

そのため、単に「安さ」を売りにする企業ではなく、現在のコストを詳細に分析し、導入後の改善幅を丁寧に提示する企業を選びましょう。現状との比較やシミュレーションを手伝ってくれるパートナーであれば、安心して任せられるはずです。

委託したい品物を取り扱うことができる

自社が委託したい品物の特性に合わせた管理が可能かどうかも、重要な選定基準です。 取り扱う商材によって、必要となる設備やノウハウは大きく異なります。

たとえば、食品であれば品質を保つための空調設備(定温・冷蔵・冷凍)が必要ですし 、20kgを超えるような重量物であれば、適切な作業環境(作業台の高さなど)が整っている必要があります。また、バーコードやRFIDを用いた効率的な検品システムが、自社の商材に対応しているかも確認すべきポイントです。

実績がある

3PL企業の選定において、同業種や類似した商材の取り扱い実績があるかは非常に重要です。 3PLの最大の利点は、物流のプロが持つ専門知識やノウハウを活用できる点にあります。

実績豊富な企業であれば、過去の事例に基づいた効率的なオペレーション(作業手順の標準化やマニュアル整備など)を迅速に構築できます。また、不測の事態が発生した際のリスク管理能力も、実績に裏打ちされたものといえるでしょう。

とはいえ、「そもそも委託すべきなのか判断が難しい」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこでおすすめなのが、「Hacobu Strategy」です。データに強い物流改善のプロが「物流業務を委託すべきか」「本当に改善すべき貴社の課題はなんなのか」を徹底分析します。ご興味のある方は、以下のリンクより詳細資料をダウンロードしてください。

次に、物流業務を3PLに委託し成功した事例をご紹介します。

大手企業の取り組み事例

ここでは、物流業務を3PLに委託し成功した事例として以下の2つをご紹介します。

  • 納期短縮とともに、物流コスト30%削減を実現
  • 作業時間を短縮し、物流コストを5%削減

参考資料:https://www.mlit.go.jp/common/000012576.pdf

納期短縮とともに、物流コスト30%削減を実現

電子市場でメーカーと小売業を仲介するITベンチャー企業「ラクーン」は、物流量の増大に対応するため、それまで自社で運営していた物流業務を佐川急便へ全面的に委託しました。

委託範囲は、輸配送や在庫管理といった基本業務にとどまらず、アパレル物流に強みを持つ佐川のノウハウを活かした「検品」や「タグの付け替え」などの流通加工業務まで拡大。あわせて、料金体系を「検品1個あたり」の単価設定にすることで物流コストを変動費化し、代引きシステムによる代金回収業務も集約しました。

これらの取り組みの結果、納期の短縮と、支払物流コスト30%削減という大きな改善を同時に達成しました。

物流コスト5%削減と作業時間の短縮を実現

大豆食品メーカー大手「マルサン・アイ」は、製品の安全性を確保し、物流品質のさらなる向上を目的として、従来子会社が請け負っていた物流業務を3PL業者への委託を決意。工場付設の倉庫からの出庫以降の業務を全面委託しました。

それにより、作業時間の短縮と物流コスト5%削減を実現しました。

なお、3PLだけでなく、物流DXを導入し物流改善を成功させた大手企業の事例を以下の資料でご紹介しています。ご興味のある方は以下のリンクをクリックし資料をダウンロードしてください。

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まとめ

深刻な人手不足やコスト高騰が進む中、物流のプロに業務を包括委託する3PLは、企業の利益確保に欠かせない戦略です。3PLを導入することで、物流コストの削減やリードタイムの短縮、さらには自社がコア業務へ集中できる環境を構築できます

パートナー選びの際は、コスト改善のシミュレーションや自社商材への対応力、過去の実績を重視することが重要です。ぜひ本記事を参考に、貴社の物流課題を解決する最適なパートナー選びと、効率的な物流体制の構築に向けた第一歩を踏み出してください。

著者プロフィール / 井上 ダイスケ
物流業界歴18年以上。港湾の職業訓練校を経て、港湾荷役の最前線でRORO船の荷役などに従事。その後、14年以上にわたり倉庫業務も経験し、安全衛生担当者や労働組合執行役員として、現場作業だけにとどまらない多角的な視点から物流現場を深く理解した。この豊富な実務経験と、フォークリフトやクレーン運転士など多数の国家資格に裏打ちされた専門知識を土台に、現場目線でのリアルな記事執筆を得意とする。また、AmazonセラーとしてのEC運営経験から、荷主側の視点に立ったライティングにも対応可能。自動車関連の執筆実績も多数。 >>プロフィールを見る

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