物流品質の改善とは?そのポイント

目次
物流品質とは
物流活動における業務遂行の質的水準のこと。約束した納期の維持、汚破損劣化などを防止する貨物品質維持、誤送・ピッキング作業ミスなどを防止する正確性、並びに交通事故及び作業事故を防止する事故防止の諸水準のことを指します。また、顧客の満足度、環境への貢献度などを含めることもあります。物流品質の改善とは、これらの発生を防止することや質的水準を向上させることです。
品質が高くなったとしても、 そこにかかったコストが改善された品質に見合ったものであるかどうかが重要です。その確認のために、物流品質向上の活動を起こす前と後でのコスト検証を行うことが必須ということです。
改善を行うときは「目的」と「目標」を明確にし、戦略を立てなければなりません。
物流品質改善の目的
やみくもに品質改善を行うのではなく、改善活動後のあるべき姿を設定します。改善活動にどのようなコストが発生したかを品質活動の検討段階から算出して、 費用対効果を検証するようにします。
ここで策定したような改善活動を実行に移す前に、どのような結果になるかという仮説を事前に立てておきます。改善活動は一度で正解が導けるとは限りません。芳しくない結果に終わったときに、なぜそうなったのかの検証を行う必要があります。
「目的」が定まったら、「何の改善を」「誰が」「い つまでに」「誰のために」「どのように」行うのかを明確にします。
PDCAサイクルを確立させること、改善担当者を決めること、また、改善の前後 (Before After) について誰もが知ることができるようにすることが重要です。
物流品質のトレードオフ
一般的に、物流品質と物流コストはトレードオフの関係にあります。物流センターを構築するにあたり、大消費地に近い場所に物流センターを設け納品のリードタイムを短くすると賃料は高くなります。反対に、賃料が安い郊外に物流センターを設けるとリードタイムは長くなります。
トレードオフの解決方法は、どこで折り合いをつけるかを決めることです。物流戦略の中で、自社満足度もしくは顧客満足度をどの位置に置くかを決めて、その改善はコストをかけてでも行わなければならないかどうかを見極めます。単に物流品質とそこにかかる物流コストだけではなく、 自社の戦略や顧客満足度向上によるリピート率向上などの マーケティング的観点からも検討しなければなりません。
物流品質の向上方法
①作業
どの作業員も複数の業務ができるように単能工から多能工にすることで、 一部の作業が忙しいときに他の部門の作業を手伝うことができる体制が確立されます。そのためには、業務の平準化、ITシステムの導入、作成平準化された作業マニュアルの作成などを行います。
②物流センター内のレイアウト
入荷場と出荷場のスペースをそれぞれしっかりと確保するとともに、わかりやすく区画整理することで貨物が混じらないようにします。
③検品
人の目視に頼らずに、バーコードやRFIDなどを使用する方法に移行することで、見落としなどの人為的ミスを軽減することができます。
④庫内環境
棚からの商品落下防止、 落下時の対策など庫内環境の保全に努めましょう。ピッキングカートを使用しないデジタルピッキングシステムの エリアであれば、より高い効果が見込めます。
⑤人員配置
作業によっては手待ちが発生する場合があります。作業管理者は、作業員の誰もが他の作業を手伝うことができるような体制を築いたり、ボトルネックが発生しないような人員体制を組みましょう。
⑥誤配
誤配は、多くの場合物流拠点内での作業ミスが原因で発生します。ピッキングでミスしたものを検品で検出できなかったということです。ヒューマンエラーを減らすには、メモを残す、複数人で何度もチェックするなど、さまざまな方法が考えられます。しかし、それでも完全にミスを防止することは困難です。ハンディターミナルを用いることで、人間が間違えやすい英数字の文字列、また判別ができないバーコードや2次元コードを正確に読み取り、製品や荷物を識別できます。
⑦遅延
遅配は、配送を担って いる事業者は遅配をしないように仕事をしているわけですから、遅 配はやむを得ない状況で発生します。遅配の状況を荷主、物流事業者で共有すること、遅配が起こったときの対処法の事前取り決めなどが遅配管理ポイントです。
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