物流センター移転を機に待機と庫内の課題を解決したかった
Q.MOVO Berthの導入前の課題を教えてください。
TBCダイナベースは世界最高水準の自動化技術を導入し、ピッキングなどは自動化を図っています。「TBCダイナベース」への移管にあたって、システムを導入し3つの課題を解決したいと考えていました。
1つ目は、庫内業務の効率化です。TBCダイナベースはドックシェルターを完備したPIC/S GDP(医薬品査定協定・査察共同スキームが定めた保管・配送等の適正流通基準)に準拠した物流センターです。ドックシェルターの中からは外のトラック待機場の様子を目視できません。倉庫内からトラックを呼出す手段が必要でした。
2つ目は、物流センター周辺のトラック待機の発生防止策とドライバー間のトラブル防止策の構築です。事前の予約で極力待機をなくすこととバースの予約や受付状況をディスプレイで可視化することが必要でした。
3つ目は、入荷作業のコントロールです。事前にどのメーカーのどの商品がどれくらいの量を積んでくるのか、また入庫を急ぐ商品を積んでいるかなど事前に把握し、人員を含めた入荷作業の効率化をこれまで以上に図りたいと考えていました。
導入企業の多さと親身な対応で信頼度が高かった
Q.MOVO Berthを選んだ理由は何でしょうか?
他社サービスと比較し、物流企業の導入事例の多さ、信頼性、低価格な点で選びました。Hacobuさんが大手企業と取引をしていること、営業の方が親身になってくれたことで非常に信頼できると思いました。
入場車両のコントロールができ、入荷の平準化を実現
Q.MOVO Berth導入後、どのような成果が出ているでしょうか?
まず、受付後のドライバーさんをSMS(ショートメッセージ)で呼出すことができるので、ドックシェルターから移動する必要がありません。
また、特定の時間にトラックが集中するといったことも予約することが浸透するにつれ減少しました。受付カウンターのディスプレイでバースの状況を見られるようにしているので、入場受付時にドライバーさんに状況を見ていただく事で、ドライバー間のドラブルも回避可能となりました。
さらに、予約情報を見れば、取引先、荷物の概要、車両到着順、ドライバー情報が分かるので、荷受けの計画が立てられ、庫内業務が効率的に行えます。車両をコントロールし、バースを最大限活用できていると思います。自動割当機能を採用したので、予約を振り分ける作業も必要なくなりました。
予約率が50%を超え、入荷の平準化が進んだことで我々だけでなくドライバーさんからも前後の計画が立てやすくなったという声をいただいたことはとても良かったと思っています。
ドライバーさんに予約のメリットを実感してもらうことが重要
Q.導入にあたり、工夫されたポイントはありましたか?
バース稼働の平準化のためには予約率の向上が必須でしたが、MOVO導入当初は運送会社さんに予約を周知することに苦労しました。
バースの予約を、運送会社の配車担当だけでなく、ドライバーさんもできる機能を採用し、ドライバーさん1人1人に使い方をデモンストレーションすることで、急速に予約率が向上しました。
他にもドライバーさんに、受付窓口でMOVOの当日のバースのスケジュール画面を見てもらっています。各運送会社の予約でバースが埋まっていることを確認してもらうことで、予約することの重要性の啓蒙に繋がります。
Q.今後、MOVOを使って実現したいことはありますか?
直近の目標としては予約率を100%に近づけることです。予約率を高められれば、さらにバースをコントロールしやすくなります。
医薬品の物流は、温度管理やトレーサビリティなどさまざまな特殊事情が存在します。そんな中でも「TBCダイナベース」の最先端技術とMOVOを活用することで、最適な物流を目指していきたいと思います。
東邦薬品株式会社 本山様、ありがとうございました!