荷降ろしに並ぶ待機車両。車両増で予見される待機時間増の回避が課題
Q.MOVO Berthの導入前の課題を教えてください
戸部様:課題は入荷車両の待機時間で、トーハンさんの返品業務移管による入荷車両の増加で、待機時間の更なる増加が見込まれた点です。
蓮田センターはもともと入荷車両が約100台で、先着順での荷降ろしでした。そのため早朝に車両が物流センターの敷地外まで並んでおり、約1時間の待機時間が発生していました。移管により車両が50台~60台増え、待機時間の増加が見込まれていました。対策として運送会社さんに入荷時間を夜間に変更する依頼をしつつも、トラック予約受付システム導入の必要があると考えました。
また「ホワイト物流」対応として、待機時間削減への対応は不可避であったことも、導入の決め手となりました。
西原様:当センターで荷降ろしした後に別の集荷先に向かうドライバーからは、待機により後工程が後ろ倒しになってしまうので、改善の要望を受けたこともありました。
同業他社事例があり安心感があった
Q.MOVO Berthを選んだ理由は何でしょうか?
戸部様:過去にHaocbuの佐々木社長の講演を聞いたことがあり、もともとMOVOのことを知っていました。MOVOは簡易かつ、低価格で課題解決が実現できるので導入したいと考えました。同業他社での導入事例があり、使い勝手がいいことも聞いており、安心感がありました。運送会社側に費用負担がない点も良いシステムだと思います。
Q.MOVO Berthをどのように活用されているのでしょうか?
西原様:タイムスケジュールは、入荷の2営業日前から運送会社さんに予約時間を入れてもらい、前日15時に入荷時間の確定をする運用です。入荷が集中する午前の時間帯に絞って予約運用しています。各運送会社さんごとに事前にある程度の予約時間の割り振りを調整していたので、「予約が取れない」ということはなく、スムーズに予約をしてもらっています。
入荷当日は、ドライバーさんは受付を済ませた後、バースに掲出した各日の予約一覧を確認してもらいます。自身の予約順を把握し、順番が来たらバースに接車してもらっています。
9割の車両が20分以内の荷降ろし実現。誘導人員の増員を回避
Q.MOVO Berth導入後、どのような成果が出ているでしょうか?
戸部様:運送会社の9割は20分以内に荷降ろしができており、入荷車両が増加したにも関わらず、以前より待機時間が削減できています。
西原様:庫内側にも業務効率化の影響が出ています。ドライバーからの入荷時間の問合せ対応がなくなったことと、庫内のフォークリフトマンが車両の接車順が分かっているので事前準備ができることで作業が効率化しました。
また、移管の車両増を機に、構内の車両誘導スタッフの増員を検討していましたが、その必要がなくなりました。ドライバーが自分の接車順を理解し、スムーズに接車できるようになったからです。その意味で人員コスト抑制にもなっていると思います。
Q.導入時に苦労したポイントと、その対処方法は何でしたか?
西原様:システム導入にあたって、取引運送会社への事前の調整はある程度の時間を要しました。しかし、その甲斐あってスムーズに導入スタートができたと思います。また、予約を受け付けることで、センター側も”予約受付した時間を守る責任”が発生します。最初は戸惑うこともありましたが、現状は問題なく稼働しています。
夜間の受付無人化を推進。非接触物流とコスト削減を実現したい
Q.今後、ムーボを使って実現したいことはありますか?
西原様:今後は夜間の受付の無人化を進めたいと思います。夜間の予約も開始し、入庫次第、そのままバースに接車してもらえれば、受付を無人化できます。コロナウイルス予防の非接触化とコスト削減になります。
出版共同流通株式会社 戸部様、西原様、ありがとうございました!