MOVO Vista導入の背景と成果
安田倉庫では、2021年7月より「MOVO Vista」の導入を開始し、現在までに8拠点で導入しています。MOVO Vistaの導入によって、運送依頼業務では約50%〜90%(※1)、請求書作成業務では約80%もの時間短縮が実現されています。また、担当者間での車両手配状況の共有がスムーズに行えるようになり、業務の複線化が容易になりました。
※1 MOVO Vista導入拠点へのヒアリングをもとに、導入前後の総作業時間を比較し、作業時間の削減率を算出。拠点ごとの運用状況の違いにより、削減率には幅があります。

MOVO Vistaによる運送依頼の様子(安田倉庫)
この成功事例を受けて、安田倉庫グループの運送部門である安田運輸では、2024年10月に横浜営業所で「MOVO Vista」を導入いたしました。これにより、安田倉庫・安田運輸・協力会社間で配送案件情報のデジタル化を推進しています。従来、表計算ソフトで管理されていた運行管理表をデジタル化することで、入力ミスの防止や請求確認に要する工数の削減が期待されています。
各拠点で蓄積されたデータが可視化されることで、拠点をまたいだ配車業務の最適化が可能となり、業務全体の効率化が期待されています。

今後の展望
MOVO Vistaの活用により、安田倉庫と安田運輸間のデータ連携を強化し、物流業務の効率化をさらに推進していきます。将来的には、現在安田運輸が拠点ごとに行っている配車を一元管理できるようにする予定です。

MOVO Vistaで配車状況を共有している様子(安田運輸)
また安田運輸では、2025年4月施行の改正貨物自動車運送事業法に対応するため、MOVO Vistaの「実運送体制管理簿出力機能」の活用を予定しています。「実運送体制管理簿」は、元請事業者が配送に関する事業者名や請負階層、貨物内容などを記録するもので、適正な取引環境を整備することを目的に、元請事業者に義務化されます。
安田運輸は、法対応を確実に行いながら、健全な物流取引の実現に向けた取り組みを進めてまいります。

各社のコメント
安田倉庫 営業企画部部長 DX事業推進室長 新井 康一
MOVO Vistaの導入により、当社の運送管理業務の効率化が実現されました。依頼書作成や電話対応といった従来のアナログ業務の負担を軽減し、従業員がより付加価値の高い業務に注力できる環境を整える一助となっています。特に、書類管理のデジタル化により、業務の正確性と迅速性が向上し、合わせてペーパーレスにも寄与し、低炭素・循環型社会への貢献に努めています。また、可視化・共有化により業務の属人化が解消され、リモートワークにも対応しています。今後は、MOVO Vistaを拡大導入して安田運輸のみならず当社の運送グループ会社との連携を深め、物流課題解決に資するサクセスシナリオを目指し、物流業界全体の発展に貢献できるよう引き続き努力してまいります。
安田運輸 営業企画部部長 白取 由歩
MOVO Vistaの導入を通じて、当社では運行管理表のデジタル化を進めています。この取り組みにより、業務ミスの防止や確認作業の効率化が期待されており、日々の業務がよりスムーズに行える環境づくりに役立っています。また、情報共有がしやすくなることで、安田倉庫との連携がこれまで以上に円滑になり、全体的な業務の効率向上に寄与することが見込まれています。
さらに、今後は「実運送体制管理簿出力機能」の活用も視野に入れており、物流業務の透明性を高めるとともに、法令遵守や適正取引の実現を支援する仕組みづくりに取り組んでいきたいと考えています。
Hacobu 代表取締役社長CEO 佐々木 太郎
MOVO Vistaを通じて、安田倉庫様、安田運輸様、そして協力会社様が企業の枠を超えてデータで結びつき、情報連携を深めることには大きな意義があります。倉庫・運輸・協力会社間の情報連携のデジタル化は、運送依頼業務の効率化という直接的な価値に加え、物流業界における健全な取引環境の実現と生産性向上への道筋を示すものと確信しています。Hacobuは今後も、技術の力で物流インフラの持続可能性向上を支援してまいります。